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ピエール・ルメートル著 「監禁面接」

ピエール・ルメートル著 橘明美翻訳 「監禁面接」(文春文庫/2021年1月第1刷)を読む。

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【内容紹介等】

リストラで職を追われたアラン、失業4年目、57歳。
再就職のエントリーをくりかえすも年齢がネックとなり、今は倉庫でのバイトで糊口をしのいでいた。
だが遂に朗報が届いた。
一流企業の最終試験に残ったというのだ。
だが最終試験の内容は異様なものだった。
〈就職先企業の重役会議を襲撃し、重役たちを監禁、尋問せよ――〉
どんづまり人生の一発逆転にかけるアラン。
愛する妻と娘たちのため、知力と根性とプライドをかけた大博打に挑む!

解説:諸田玲子(作家)
定価(本体価格880円+税)


【点数】 ★★★★★★・・・・(6/10)

【感想・コメント】

そろそろ安くなってるんじゃないかな・・・・なんて思いながら古本屋を覗いていたら

ありましたね。

2021年に文庫化された著者の新作。

煽り文では

『その女アレックス』の鬼才ルメートルが放つ徹夜必至、一気読み保証のノンストップ再就職サスペンス。

期待して読み始めました。



本作は「そのまえ」「そのとき」「そのあと」の三部構成。

出だしの「そのまえ」はやたらと詳しい描写と複雑な人間関係があるので『その女アレックス』の怒涛の展開を期待した身としては出だしで「ちょっと落ち着けや」と出鼻をくじかれたような気分。

先の展開が読めないのも相まって、面接開始まではちょっと退屈しましたが、やっと面接本番である「そのとき」が始まると、あれよあれよという間に終了で、主人公の逮捕。

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「あれ、現場にて一発逆転じゃないのか?」

とこちらも予想が外れ、戸惑っていたら

「そのあと」から主人公と企業の家族とプライドを賭けたコンゲームが始まります。

そう、ここからが本番です。

「そのまえ」「そのとき」の伏線回収で、二転三転と仕掛けられた罠が予想不能にどんどんと明かされるか・・・・

って期待したのですが、

面白かったし、たしかに良作ではありますが

「アレックス」のような残虐場面はないがカタルシスも無し。

巧みなどんでん返しはありますが、読後の爽快感はありません。

う~ん、少々期待し過ぎたかも。

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◆Pierre Lemaitre「Cadres noirs 」(2010/FRA)

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