荒雑録

映画、小説、漫画他、個人的趣味の感想、記録。

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山田風太郎著 「十三角関係」

山田風太郎著 「山田風太郎傑作大全2 十三角関係」 (廣済堂文庫/1996年刊)を読む。

十三角関係

精神病院に入院している母親から淫売宿「花ぐるま」のマダムに聖書を届けてほしいと頼まれたという少女に付き添った歓喜先生は、店の回転するネオンにくくりつけられたマダムのバラバラ死体を発見する。

辣腕で知られながらも店の女たちからは母のように姉のように慕われたマダムを誰がかくも無惨に殺したのか。

その晩店を訪ねた亭主と息子を含む七人の男たちの中に犯人がいるはずだったが。

歓喜先生は事件の鍵は被害者のマダムの人柄にあると言い、マダムの周辺にある人々から様々な情報がもたらされその人間性が生き生きと浮かび上がる。


★★★★★★★・・・


時代劇では無い著者の作品を、しかもミステリーを読むのは初めてかな。

現代モノ(とは言え舞台は昭和20年代だけど)の著者の小説に出だしはとっつき辛かったが、途中からは一気読みで、2日で読了。

推理小説としてはオーソドックスな造りとなっているが、著者独特のエロティックさとグロテスクさが上手く混じり合い、傑作とは言い難いが、私的にはかなり面白く読めた。

また、所々で登場する真面目なのか冗談なのか判らない著者の記述も本作の不思議な味となっている。

山田風太郎ミステリー唯一の名探偵である“荊木歓喜”モノの唯一の長編作品。

「自分はミステリには向いていない」と言っていた著者ではあるが、どうやら多くの傑作を残しているらしい。

う~ん、読んでみたい。

ちなみに

タイトルの「十三角」が気になって登場人物を整理してみると

01-荊木歓喜(医者・探偵役)
02-車戸旗江(被害者)
03-車戸猪之吉(被害者の夫)
04-車戸三樹(被害者の息子)
05-ヒトミ(女給)
06-紋太(ヒトミの幼馴染)
07-伴真弓(被害者の幼馴染)
08-伴泰策(元医者・真弓の夫)
09-伴圭子(真弓の娘)
10-曾谷博士(精神科医)
11-鴉田万蔵(精神病院看護長)
12-里見十郎(新聞記者)
13-久世専右(麻薬取締官)

ちゃんと十三人でピッタリでした。

疑ってすみません。

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テーマ : 推理小説・ミステリー  ジャンル : 本・雑誌

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