荒雑録

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今野敏著 「疑心: 隠蔽捜査3」

今野敏著「疑心: 隠蔽捜査3」 (新潮文庫/2012年刊)を読む。

疑心: 隠蔽捜査3 (新潮文庫)疑心: 隠蔽捜査3 (新潮文庫)
(2012/01/28)
今野 敏

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アメリカ大統領の訪日が決定。

大森署署長・竜崎伸也警視長は、羽田空港を含む第二方面警備本部本部長に抜擢された。

やがて日本人がテロを企図しているという情報が入り、その双肩にさらなる重責がのしかかる。

米シークレットサービスとの摩擦。

そして、臨時に補佐を務める美しい女性キャリア・畠山美奈子へ抱いてしまった狂おしい恋心。

竜崎は、この難局をいかにして乗り切るのか?―。


★★★★★★・・・・


「安積班シリーズ」「STシリーズ」「樋口シリーズ」等々、数多くの警察小説を描いている著者の作品の中でも異彩を放つ「隠蔽捜査シリーズ」の第3弾です。

本シリーズの魅力は何と言っても主人公のキャラです。

多くの刑事ドラマの中では得てして悪役にしか描かれない警視庁のキャリアで管理職である主人公が、その厳しい上下関係や軋轢の中で、己の原則原理に従いながら常に正しい選択で事件を解決するその姿勢に読者が惚れるのです。

今回も主人公は警察組織の中で“変人”で“頭の固い唐変木”ぶりを発揮しているのですが・・・・

結果から言って

とても面白かったです。

面白かったのですが、不満に感じる読者も多いと思います。

シリーズも3作目となり、余裕(?)が出来たのでしょうか。

今回は主人公の性格をより浮き彫りにする物語となりました。

なったのですが・・・「隠蔽捜査」と言うサブタイトルも、ましてや「疑心」と言うタイトルの意味も、関係の無い物語となっています。

本作の一番の盛り上がり所は

大統領暗殺計画における日本警察の息詰まる捜査や緊迫した犯人逮捕の瞬間では無く

妻子ある主人公が、部下の女性に対する片想いをどう解決するか?

なのです。

アイドルの1日署長のエピソードや娘と彼氏の交際が伏線となり、肝心な刑事事件はただの付け足しに過ぎません。

そして本作の最大のトリックは主人公の恋の行方となっています。

まぁ、主人公の性格上、結果的には何も無いのは読者としても分かっていますが、恋の葛藤を自分自身がどう割り切るか?

それが知りたくて後半は頁をめくる手が止まらなくなる事、請け合いです。

警察小説としてのシリーズ本来の面白さは薄いのですが、主人公の魅力が増した作品であるには変わりません。

やっぱり巧い作家だな・・・と感心いたしますが、ファンとしては、次回はいつも通り“変人”で“唐変木”に戻して欲しいと願ます。

20130223-105

※テレビドラマでは陣内さんが

20130223-111

舞台では上川さんが主人公を演じているようです。

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テーマ : 推理小説・ミステリー  ジャンル : 本・雑誌

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