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柳広司著 「ダブル・ジョーカー」

柳広司著「ダブル・ジョーカー」(角川書店/2009年刊)を読む。

ダブル・ジョーカーダブル・ジョーカー
(2009/08/25)
柳 広司

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結城中佐率いる“D機関”の暗躍の陰で、もう一つの秘密諜報組織“風機関”が設立された。

だが、同じカードは二枚も要らない。

どちらかがスペアだ。

D機関の追い落としを謀る風機関に対して、結城中佐が放った驚愕の一手とは―。

表題作「ダブル・ジョーカー」ほか、“魔術師”のコードネームで伝説となったスパイ時代の結城を描く「柩」など、5編を収録。


★★★★★★・・・・

古本屋の105円コーナーで発見しました。

記憶ではたしか・・・吉川英治文学新人賞獲った小説で「このミス」でも上位だったはず・・・

と思い即購入したのですが、読んでいる途中で気付きました。

本作は

吉川英治文学新人賞&日本推理作家協会賞W受賞の超話題作「ジョーカー・ゲーム」の

シリーズ第2弾!

なのですね。

読み始めてしまったので、そのまま読了しましたが、できれば「ジョーカー・ゲーム」から読みたかったです。

本作は日本陸軍に秘密諜報員養成機関として設立された、通称“D機関”の活躍を描いたスパイ小説の短編集です。

短編なのでそれぞれに多少の物足りなさは感じますが、物語を複雑にせず少ない登場人物の中で効果的に緊張感を高める構成はお見事です。

「SISじゃなくてMI6じゃない?」とか

「この時代にダブルジョーカーなんてしゃれた言葉を軍人が使うか?」とか

余計な事を考えてしまう部分もありましたが、全体的にはとても面白くて、一気に読み切ってしまいました。

著者の作品は初めてですが・・・・何か・・・本格的なスパイ小説を久々に読んだ気がします。

それこそ昔、モームやル・カレ、フリーマントルなどを読み漁っていた頃を思い出しました。

良く考えると日本のスパイ小説って少ないですね(忍者や産業スパイはありますが)。

ラストで真珠湾攻撃が起こり今後太平洋戦争に突入、“D機関”スパイの存在意義が無くなってシリーズが完結してしまったのは残念ですが、人気だからと言ってダラダラシリーズを続けるよりは潔いと思います。

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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

コメント

§

とても面白かったです。
超人的なスパイたちの活躍に前作以上に心躍らされました。
トラックバックさせていただきました。
トラックバックお待ちしていますね。

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「ダブル・ジョーカー」柳広司

結城中佐率いる“D機関”の暗躍の陰で、もう一つの秘密諜報組織“風機関”が設立された。 その戒律は「躊躇なく殺せ。潔く死ね」。 だが、同じカードは二枚も要らない。どちらかが
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