荒雑録

映画、小説、漫画他、個人的趣味の感想、記録。

ベン・アフレック監督 「アルゴ」

Posted by Tommy荒野 on   0 comments   0 trackback

レンタルブルーレイで映画「アルゴ」を観る。

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1979年11月。

革命の嵐が吹き荒れたイランで、民衆がアメリカ大使館を占拠して、52人の職員を人質にとる事件が発生する。

その際、裏口から6人の職員が秘かに脱出し、カナダ大使の私邸に逃げ込んでいた。

しかしこのままではイラン側に見つかるのは時間の問題で、そうなれば公開処刑は免れない。

にもかかわらず、彼らの救出は絶望的な状況だった。

そこで国務省から協力を求められたCIAの人質奪還の専門家、トニー・メンデスは、ある計画を練り上げる。

それは、架空の映画企画をでっち上げ、6人をロケハンに来たスタッフに偽装させて出国させるというあまりにも奇想天外なものだった。

さっそくトニーは「猿の惑星」の特殊メイクでアカデミー賞に輝いたジョン・チェンバースの協力を取り付けると、SFファンタジー大作「アルゴ」の製作記者発表を盛大に行い、前代未聞の極秘救出作戦をスタートさせるのだったが…。


★★★★★★★★・・(8/10)

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ノンフィクションらしく政治的背景や人間ドラマに偏ることなく淡々とストーリーは進みますが、その中に漂う静かな死への緊張感が凄いです。

結果は解かっているのですが、最後の最後まで気の抜けない恐怖がありました。

タイムリミットが迫る中、この突飛で荒い作戦が段々と形をなし、ハリウッドを巻き込む壮大な嘘に変貌して行く様は、観る側の期待感をいやが上にも盛り上げます。

嘘を真実に変えてしまう映画界の魔法。

なんとなくベン・アフレック監督のプロの映画人としての誇りと敬意が伝わってくる気がしました。

実話ではありがちな解り辛い内部事情や登場人物の関係も整理されているとても上手い脚本です。

とても面白かった。

これが「実話を元にしたフィクション」であれば、途中でカーチェイスや銃撃戦、仲間の裏切りなどでクライマックスを盛り上げるのでしょうが、本作ではその様な派手な場面やどんでん返しはありません。

「秘密裏に行う実際の作戦とはこのように静かに粛々と進むものだろうな」と想像し、改めて本作のリアルさを(勝手に)感じました。

逆に空港でのジープによる追跡劇は派手な分だけかなりワザとらしく見えてしまいましたが・・・実際にあったのでしょうか。

事実を時系列の描いた作品だけに感動や興奮は少なかったのですが、暴力では無く知恵で、怒りでは無く勇気で、野蛮なテロリストから人質を奪還したアメリカの誇りと人間賛歌が見える作品で、アカデミー賞に相応しい作品だろうと思います。

・・・なぜ“テロリストの畜生ども”が“清く正しい国のアメリカ人”をそんなに敵視するかは描かれていませんが・・・

◆「アルゴ:ARGO」 2012年/アメリカ 【120分】
監督:ベン・アフレック 脚本:クリス・テリオ 撮影:ロドリゴ・プリエト 音楽:アレクサンドル・デスプラ 出演:ベン・アフレック/ブライアン・クランストン/アラン・キートン/ジョン・グッドマン/ヴィクター・ガーバー/テイト・ドノヴァン/クレア・デュヴァル/スクート・マクネイリー/ケリー・ビシェ/クリストファー・デナム

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