荒雑録

映画、小説、漫画他、個人的趣味の感想、記録。

佐々木譲著 「ユニット」

Posted by Tommy荒野 on   0 comments   0 trackback

佐々木譲著「ユニット」(文芸春秋/文春文庫/2005年刊)を読む。

ユニット (文春文庫)ユニット (文春文庫)
(2005/12)
佐々木 譲

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十七歳の少年に妻を凌辱され殺された男、真鍋。

警察官である夫の家庭内暴力に苦しみ、家を飛び出した女、祐子。

やがて二人は同じ職場で働くことになる。

ある日、少年の出所を知った真鍋は復讐を決意。

一方、祐子にも夫の執拗な追跡の手が迫っていた。

少年犯罪と復讐権、さらに家族のあり方を問う長編。


★★★★★★・・・・ 

久々に小説を読みました。

仕事が忙しかったせいもありますが、なんか最近、老・・・・いや!遠視がキツくて、すぐに目が疲れてしまうので、活字から離れていましたが、北海道が舞台と聞き、本作を購入。

著者らしいテンポの良い文体と、巧みなストーリー展開に、ぐいぐいと引き込まれていき、あっという間に読了。

なかなか面白かったです。

ただ、謳い文句にある

“少年犯罪と復讐権、さらに家族のあり方を問う”

は大げさです。

と言うか・・・そこまで深くはありません。

確かに少年犯罪やDVの被害者・加害者の心理描写はありますが、そこら辺は以外にアッサリと型通りに進んでいた気がします(そのせいでしょうか、結構、先の展開が読める部分もチラホラと)。

勧善懲悪のような、めでたしめでたしのラストも、もっとドロドロとした展開を期待した読者には物足りないかもしれません。

本作はただ単にエンタメ小説として楽しむのが正解な作品だと思います。

とは言いながら

私ももっと深い所を期待した読者でもあるのですが・・・

20130918-114


※私がどうしても思い出してしまったのが、スティ-ヴン・キングの「ローズ・マダー」です。

あれはホラー小説ですが、主人公の主婦がDV夫=刑事から逃げるお話でした。

内容はうろ覚えなのですが、狂気が徐々に夫を支配し、行動がどんどんエスカレートする様がとても恐ろしかったのを憶えています。

あれに比べると本作のDV夫の心情や出所しながらも犯罪に手を染めてしまう少年の行動がイマイチ描き足りない気がして、あまり恐怖を感じませんでした。



ローズ・マダー〈上〉 (新潮文庫)ローズ・マダー〈上〉 (新潮文庫)
(1999/05)
スティーヴン キング

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