荒雑録

映画、小説、漫画他、個人的趣味の感想、記録。

ヒキタクニオ著 「遠くて浅い海」

Posted by Tommy荒野 on   0 comments   0 trackback

ヒキタクニオ著「遠くて浅い海」(文春文庫/2008年刊)を読む。

遠くて浅い海 (文春文庫)遠くて浅い海 (文春文庫)
(2008/11/07)
ヒキタ クニオ

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殺すだけでなく、その人物の生きて来た痕跡までも消してしまう「消し屋」。

仕事を一つ終え、オカマの蘭子とともに沖縄へ向かった消し屋のもとに、若き天才を自殺させてほしいという依頼が舞いこんだ。

どうやって天才を追い詰めるのか。

沖縄の地に忌まわしくも哀しい記憶が蘇る。

大藪春彦賞受賞の傑作。


★★★★★★・・・・

古本屋で見つけ何となく購入しました。

著者の作品を読むのは「凶気の桜」に続いて2作目です。

「凶気の桜」はほとんど忘れているのですが、それなりに面白かったような記憶があるので、ちょっと期待して読みました。

出だしはかなり興味を魅かれました。

“消し屋”と呼ばれる謎の殺し屋とその恋人である美しいオカマ。

しかし、この二人が主役で物語が展開して行くのかと思いきや、殺しのターゲットとなる“天才”が登場した頃から、だんだんと彼を中心としたピカレスク小説の趣向が強くなっていきます。

基本的には“消し屋”と“天才”の対決がメインなのですが、どうも“天才”やその周りのキャラの方が魅力的なので、主役である“消し屋”が霞んでしまいます。

後で知ったのですがこの“消し屋”は本作以前にも物語があるシリーズなのですね。

主役でありながら脇に徹するその立ち位置の意味が分りました。

2人の心理戦にラストの期待は高まったのですが・・・・ラストは以外にあっけなく終わった感があります。

何よりも“天才”が自殺をするまでの過程・動機が私としてはあまりにも物足りない気がしました。

出だしと半ばにバイオレンスな場面はありますが、全体的には静かに漂う様な雰囲気を持った作品です。

嫌いでは無いし面白いのですが、どうもしっくりと来ない・・・あれ、もしかして

「凶気の桜」を読んだ時もそうだったのかもしれません。

機会があれば・・・まぁ私の場合は古本屋で安く売っていればって事ですが・・・前作である「殺し屋A」も読んでみたいとおもいます。

※主人公の消し屋、「凶気の桜」にも登場していたんですね。

えっ、じゃあ映画にも登場して事か?と気になって確認した所

↓江口洋介だったのですね。

20131219-111

うん、納得。



凶気の桜 (新潮文庫)凶気の桜 (新潮文庫)
(2002/08)
ヒキタ クニオ

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