荒雑録

映画、小説、漫画他、個人的趣味の感想、記録。

山田正紀著 「神狩り」

Posted by Tommy荒野 on   0 comments   0 trackback

山田正紀著「神狩り」(ハヤカワ文庫/1976年刊)を読む。

20160427-015

若き天才情報工学者、島津圭助は、神戸市で調査中の遺跡、花崗岩石室内壁に、ある『文字』を見せられる。

十三重に入り組んだ関係代名詞と、二つの論理記号のみの文字。

論理では解くことのできないその世界の言葉を執拗に追うある組織は、島津の卓越した頭脳に、この文字を通じて『神』の実在を証明することを強要する。

―語りえぬことについては、沈黙しなくてはならない。ヴィトゲンシュタインの哲学に反く行いに幕を開ける、SF小説の金字塔。


★★★★★★・・・・(6/10) 

1974年「SFマガジン」掲載された著者のデビュー作で、1975年第6回星雲賞日本短編部門受賞作です。

SFファンにはあまりにも有名な作品ですが、私は読むのは初めてです。

「神とは」と言う壮大なテーマを、機械翻訳を中心として解き明かそうとする物語なので、言語学や宗教、哲学などの専門的な説明が多くありますが、無知な私でも面白く読む事が出来ました(機械翻訳って翻訳ソフトとは違うんですね)。

神の存在の根拠を論理的に解き明かして行こうとする冒頭はワクワクしましたが、CIAやナチ、霊能力者などが登場するあたりから「やっぱりそっちかい」と思いながら、ちょっとガッカリ。

まぁ、それも嫌いでは無いので、この大風呂敷をどの様に収束させるのか楽しみの読んでいたのですが、思っていた以上の未完ぶりには驚きました。

当時、ダイレクトに読んだ人達には衝撃的な内様と結末だったのは想像できます。

う~ん。

ですが

作品の時代も近いせいか私は「サイボーグ009」の「天使編」もしくは「神々との闘い編」を思い出さずにはいられません。

「神とは?」と言う疑問を色々な角度からアプローチした「神々との闘い編」の導入部。

009kamigami001

主人公がこれから神と戦おうとするシーンで終わる「天使編」のラスト。

009tennsihenn001

年代的に考えると「009」の方が前なので、著者もあの答えの無い名作漫画に触発されていたのでしょうか。

初めて読む私には

未完ながらも、壮大なテーマを扱った、若く尖ったSF作品

ぐらいの評価でしょうか。

どうやら何十年ぶりに「2」が書かれたらしいのでずが・・・・読むかどうかはわかりません。

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