荒雑録

映画、小説、漫画他、個人的趣味の感想、記録。

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馳星周著 「煉獄の使徒(下)」

馳星周著「煉獄の使徒(下)」(新潮文庫/2011年刊)を読む。

20160427-012 20160427-013

「ハルマゲドンがついに勃発するんだ」。

十文字源皇は吼える。

青年幹部・太田慎平に非合法活動を委ね、銃の製造やサリン生成にも突き進んでゆく〈真言(マントラ)の法〉。

一方、幸田侍従長は四面楚歌に陥り、児玉警部は権力者たちの暗闘に翻弄されはじめた。

そして、サリン撒布計画が発動する――。

騙し合い。

裏切り。

空虚な死の連鎖。

男たちが見た甘美な夢の結末は。

呪詛と慟哭の完結篇。


下巻 ★★★★★・・・・・(5/10) 
総合 ★★★★★★★★・・(8/10)


「全員悪人」と謳っていたヤクザ映画の登場人物がまともに見えるほど、本作の登場人物たちは全員狂気。

権力や金のために最悪の選択をし続けた主人公たちの末路の下巻。

ただ、一気に疾走した前半に比べ、後半はかなりテンポが落ちます。

物語的には十文字の妄想が暴走し、毒ガス散布に向けて加速するのですが、それに対抗する主人公三人が全て後手に回り、私達の知っている一連の事件に流れて行きます。

内様はだんだん重くなって来るのですが、しつこく繰り返される攻防にちょっと一休みしたくなります。

前半のフィクションとノンフィクションが融合した面白さが、後半になるとノンフィクションの比率が多くなったせいでしょうか。

それでも最後まで緊迫感を持続させたのは著者の力量だと思います。

教祖の逮捕まで描かずに、長官狙撃で物語を〆たのも私的には上手い終わり方です。

結果、面白く読了しましたが・・・とても疲れました。

本作は

実際の事件を下敷きにしていますが、基本的には馳ワールド全開のピカレスク小説なので、内様をどうのこうのと言う物語ではありません。

ただ、全てが謎のままの事件に対し、著者が自身の考えを読者にぶつけた大作で・・・個人的には著者の傑作だと思います。

気分が悪くなるのを承知で、他人にも薦めようと思います。

20141112-0022

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テーマ : 推理小説・ミステリー  ジャンル : 本・雑誌

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