荒雑録

映画、小説、漫画他、個人的趣味の感想、記録。

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西村寿行著 「碇の男」

西村寿行著「碇の男」(徳間文庫/2003年刊)を読む。

20160427-011

作家・能海十蔵は車で帰宅途中、交通事故を目撃。

現場を仕切っていた男から被害者の中年女性を病院に運ぶよう指示される。

13年後、街村葛と名乗る美貌の調査員が現れ、中年女性が死の床にあるという…。

表題作他「影なき男」「刑事」「人間鳥の邑跡」収録。


★★★★・・・・・・(4/10) 


著者の作品はハマる程では無かったのですが、昔からちょこちょこと読んでいました。

伝記、幻想、時代劇、動物、パニック、社会派ミステリ、そしてハードロマン。

タイトルから内様が判断できず、読んでからどのジャンルの作品か分ると言う、ちょっと賭けみたいな所も好きで買っていました。

また、映画「犬笛」「黄金の犬」なども世代ですし、「化石の荒野」は私の大好きな邦画の一つです。

「火サス」だと思いますが田中邦衛が主演の冤罪事件の話もとても印象に残っています(タイトルが思い出せません)。

なので、結構読んでいるはずですが、このタイトルには見覚えが無く、十何年ぶりに著作を購入しました。

2001年に徳間書店より刊行された短編集ですのでもしかしたら遺作でしょうか?

だとすると・・・・失礼ですが・・・納得できる気がします。

表題作「碇の男」と2作目の「影なき男」は著者お得意の復讐劇です。

「碇の男」はタイトル通り怒りを持って復讐する男を、「影なき男」は復讐される側の恐怖を描いた作品ですが、これがどうも私には中途半端に思えていただけないのです。

「碇の男」では主人公の怒りがイマイチ伝わらない上、復讐シーンはほんのわずか、おまけに最後は犯人を警察に引き渡すと言う著者の作品ではありえない終わり方。

「影なき男」では、犯人の正体は不明、復讐に至る過去の事件も詳しくは語られず、そして復讐自体も完了しないまま物語は終わります。

「刑事」は・・・私の読解力が足りないのか、最後のオチが理解できませんでした。

主人公が幻聴・幻覚に襲われる「人間鳥の邑跡」はとても興味深く読めました。

内容よりも、主人公が元作家で、癌治療をしてから幻聴・幻覚に苛まれ、夜な夜な見る悪夢に動かされる物語で、著者自信を投影させたリアルな物語に思えたからです。

少年の頃の出来事で肉が食べられなくなったと言う主人公の描写も・・・たしか著者もベジタリアンでしたね。

どの作品も途中まではとても面白く魅力的なのです。

ただ、そのパワーが最後まで続かず、最後は尻つぼみ・・そんな印象を残しました。

久々の西村寿行は残念な選択だったかもしれません。

20141112-0023

※徳田左近さん・・・読みたいな・・・

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