荒雑録

映画、小説、漫画他、個人的趣味の感想、記録。

トマス・H・クック著 「石のささやき」

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トマス・H・クック:著  村松潔:訳 「石のささやき:The Murmur of Stones」(文藝春秋/文春文庫/2007年刊)を読む。

20160331-001

姉が壊れはじめたのは、幼い息子を亡くしてからだった。

すべてが取り返しのつかない悲劇で幕を下ろしたあと、私は刑事を前に顛末を語りはじめる…。

破滅の予兆をはらみながら静かに語られる一人の女性の悲劇。

やがて明かされる衝撃の真相。

人の心のもろさと悲しみを、名手が繊細に痛切に描き出した傑作。


★★★★★★★★・・(8/10)   

パーカーとキング以外、すっかりと外国小説を読まなくなった私ですが、クックだけは定期的に読みたくなって購入しています。

ただこの作家、海外ミステリの中でも人物の造詣・心理描写に長けているが、表現が文学的な上、物凄く暗い内様なので、私としては読み始めるのにちょっと覚悟が必要です。

本作も過去の悲劇と現代の悲劇が交差する姉弟の悲しみと不安の物語です。

ですが・・・それが好きで読んでしまうのです。

読み始めるとすぐに引き込まれ、重くて暗い展開に心をかき乱されながら物語は進み、あっという間に後味の悪い真実にたどり着く・・・が、そこには感動とカタルシスが待っているのです。

本作も面白かった。

ミステリとしての意外性にはちょっと欠けますが、主人公を通して語られる姉の心の崩壊の描写が痛々しい。

クックを満喫=疲れました。

・・・しばらくは著者の作品を読む気にはならないでしょう。

20150319-001

◆Thomas H. Cook 「The Murmur of Stones」 (2006/USA) 

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