荒雑録

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深町秋生著 「アウトバーン 組織犯罪対策課 八神瑛子」

深町秋生著 「アウトバーン 組織犯罪対策課 八神瑛子」(幻冬舎文庫/2011年刊)を読む。

20151215-001

暴力を躊躇わず、金で同僚を飼い、悪党と手を結ぶ。

上野署組織犯罪対策課の八神瑛子は誰もが認める美貌を持つが、容姿から想像できない苛烈な捜査で数々の犯人を挙げてきた。

そんな瑛子が世間を震撼させる女子大生刺殺事件を調べ始める…。

真相究明のためなら手段を選ばない、危険な女刑事が躍動する、ジェットコースター警察小説シリーズ誕生。

★★★★★★・・・・(6/10)  


先日読んだ「果てしなき渇き」が面白かったので、古本屋で著者の名前を見つけ購入しました。

私はこの手のタイトルを見ると「著者がドラマ化を目論んだあざといタイトル」と偏見の目で見てしまい「どうせ内容は大した事が無いだろう」と勝手に決め付け、手に取る事はほとんどありませんでした。

しかし、先日読んだ、桜木紫乃の「凍原 北海道警釧路方面本部刑事第一課・松崎比呂」が(たぶん)ドラマ化できない内容の上、とても面白かったので、本作も試しに読んでみる事に。

設定に目新しさはありません。

ですが、「果てしなき渇き」で刺激的なエグさを見せてくれた著者だけに、読み進めると単に“タフでクールな美人刑事”と言うステレオタイプの主人公でないのが判ります。

この手のアウトローの刑事はどんな汚い事をやっても、その根本に“正義”があり、悪から金を受け取らなかったり、ボコボコにしても殺しはしなかったり、ギリギリ法の範囲にいるのが定石ですが、本作の主人公はヤクザから金を受取り、(自分では手を下さないが)殺しにも加担します。

ピカレスクの刑事としては逢坂剛の「禿鷹」を彷彿させますが、主人公が女性と言うのは珍しい。

まぁ、最終的な目的は欲望では無い所(たぶん復讐)にあるとしても、今までとは違うダークヒロイン像が描かれています。

内容的にはもうちょっと犯人探しの捻りや警察内部の人間ドラマが欲しかったのと「果てしなき渇き」の期待があったのでもっとバイオレンスが欲しかったかな、など思う所はあるのですが、最後まで一気に読ませてくれる疾走感と読み易さで、1日で読了しました。

面白かったです。

ただ、(わざとらしく)謎を引っ張ったラストは気になるのですが、全体的に薄い内容なのであまり後味が残らず「すぐに続きを読みたい!」とならないのが難点でしょうか。

機会があれば次回作を読もうと思うのですが・・・・

20151215-002

聞けばやっぱり2014年にドラマ化されているのですね。

観てはいませんが

劇中で米倉涼子はドレスやミニスカート、チャイナドレスなどあらゆるファッションを着こなし、場面ごとに性格や行動も七変化する“世界一ファッショナブルで世界一アウトサイダーな女刑事”を演じている。

とありますので、いかにも2時間ドラマっぽく作られていたのでしょう。

物語の長さもちょうどいい具合ですし、やっぱり著者の狙い・・・だったのでしょうかね。

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