荒雑録

映画、小説、漫画他、個人的趣味の感想、記録。

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ジョン・ル・カレ著 「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」

ジョン・ル・カレ著 村上博基訳 「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ(新訳版):Tinker Tailor Soldier Spy」(ハヤカワ文庫/2012年刊・2012年4刷)を読む。

20160103-014

英国情報部“サーカス”の中枢に潜むソ連の二重スパイを探せ。

引退生活から呼び戻された元情報部員スマイリーは、困難な任務を託された。

二重スパイはかつての仇敵、ソ連情報部のカーラが操っているという。

スマイリーは膨大な記録を調べ、関係者の証言を集めて核心に迫る。

やがて明かされる裏切者の正体は?

スマイリーとカーラの宿命の対決を描き、スパイ小説の頂点を極めた三部作の第一弾。

著者の序文を付した新訳版。

★★★★★★★★★・(9/10) 


遅ればせながら「寒い国から帰ったスパイ」にシビれ、本書を購入。

まだ著者の初心者なので、観た映画の原作なら読み易いかな・・・と読み始めたのですが

これがとても難解でした。

外国小説でよくある、「え~っと、これって何だっけ?名前?名字?愛称?コードネーム?それとも地名?」から始まり、回りくどい言い回しや時系列、視点や主語が判らなくなったりと、ある意味(苦笑)最後まで気の抜けない作品でした。

それでも最後まで読了できたのは本作の面白さに他なりません。

“二重スパイ探し”と言うスパイ小説ではオーソドックスでシンプルな題材なのですが、複雑かつ重厚な人間関係と緊張感のある背景が最後まで途切れず、早くページを薦めたいのに理解力が追っつかないジレンマに悶々としていました。

その分、じっくりと物語を味わう事は出来き、十二分に読みごたえがあったのは確かです。

これぞスパイ小説!

おまけに映画の不明な部分が理解でき満足したのと、映画は映画でこの物語をよく纏めたなと感心し、再度「裏切りのサーカス」が観たくなりました。

20151223-0020

また著者にシビれてしまい、近所の古本屋にあった「誰よりも狙われた男」と「パーフェクト・スパイ(上・下)」を買ってしまいました。

何冊かの小説を並行しながら読んでいて、それぞれ読み終わるのはいつになるか判らないのですが、しばらくは著者の作品が続きそうです。

※ネットを見たら(新訳版)が酷評されていました。今回読み辛かったのはそのせいかな・・・とちょっと自分を慰めています。

◆John le Carré 「Tinker Tailor Soldier Spy」 (1976/GBR)

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