荒雑録

映画、小説、漫画他、個人的趣味の感想、記録。

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ロバート・アルトマン監督 「ロング・グッドバイ」

録画した映画「ロング・グッドバイ」を観る。

20160407-004

それは何か悪いことが起きる前触れだったのか。

私立探偵マーローは真夜中におなかがすいた愛猫に起こされ、キャットフードを買いにいく羽目になってしまった。

彼が刑事に拉致されたのはその翌朝のことだった。

友人テリーが妻を殺害。彼がその逃亡の手助けをしているというのだ。のらりくらりと尋問をかわしていたマーローだったが、突然、釈放。

なんとテリーが自殺したという!

釈然としない中、失踪したベストセラー作家ロジャー捜査の依頼をうけるマーロー。

だが、彼はこのときはまだ事件の裏に隠された複雑な人間関係を知る由もなかった。

レイモンド・チャンドラー原作『長いお別れ』の異色映画化。


★★★★★★★★・・(8/10) 


ハードボイルドの探偵映画って

刑事ドラマのような社会派では無く、本格推理の様なトリックは無く、アクション映画ほどの派手さも無く、サスペンスよりハラハラさせない・・・つまりは物語としては中途半端で、それほど面白いお話ではない・・・と私は思っています。

だったら何を楽しめばいいかと言うと

主人公自身

それしかありません。

彼の発言、行動、性格、仕草等

それが観ているコチラにとってカッコ良く見えるかどうかがすべてだと思います。

本作はレイモンド・チャンドラー原作「長いお別れ」の映画化です。

あまりにも有名な、タフでクールな私立探偵の代名詞フィリップ・マーロウが主人公の物語ですが、内容は小説とはまるで別のお話と考えていいでしょう。

70年代と言う時代を色濃く反映した舞台背景と“It's O.K. With Me”を連発するうらぶれたチンピラの様なマーロウ。

頭は切れるがお人好しで、どこか惚けた表情でタバコを吸う姿は、松田優作の「探偵物語」にも通ずる所があります。

そして何と言っても小説とは決定的に違うラストの一撃。

シビれました。

20160407-001

「これがフィリップ・マーロウか?」

と問われれば

「断じてマーロウではない!」

と答えたいのですが、この偽(ニセ)マーロウはハードボイルドの教科書の様なボギーのマーロウよりも

カッコ良くない所がカッコ良いのです。

この気持ち

オンナ子どもには判るまい。

20160407-002

※嫌いな缶詰にはそっぽを向く我が家の猫の姿も、この映画を観てから愛おしく思えるようになりました(笑)。

◆「ロング・グッドバイ:THE LONG GOODBYE」 1973年/アメリカ 【111分】
監督:ロバート・アルトマン 原作:レイモンド・チャンドラー 脚本:リー・ブラケット 撮影:ヴィルモス・ジグモンド 音楽:ジョン・ウィリアムズ 出演:エリオット・グールド/ニーナ・ヴァン・パラント/スターリング・ヘイドン/ジム・バウトン/ヘンリー・ギブソン/マーク・ライデル/ウォーレン・バーリンジャー/ルターニャ・アルダ/デヴィッド・アーキン/アーノルド・シュワルツェネッガー/デヴィッド・キャラダイン

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