荒雑録

映画、小説、漫画他、個人的趣味の感想、記録。

ロバート・B・パーカー著 「昔日」

Posted by Tommy荒野 on   0 comments   0 trackback

ロバート・B・パーカー著 加賀山卓朗訳 「昔日:Now and Then」(早川書房/ハヤカワ・ミステリ文庫/2011年刊)を読む。

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「大学教授をつとめる妻の言動がおかしい、調べてくれないか」

そう依頼してきた男は妻への疑いと愛情のはざまで苦悩していた。

その姿に過去の自分を重ねたスペンサーは、日頃は引き受けない浮気調査に取り組む。

やはり妻は同僚の教授と浮気をしていた。

だが、その調査は意外な事実を掘り当てていた。

妻の浮気相手は、ただならぬ背景を持つ危険人物だったのだ。

そして犠牲者が……許し難い敵にスペンサーの怒りが炸裂する


★★★★★★★・・・(7/10) 

出だしはとて面白いのです。

おまけに今回はFBIをも巻き込むテロリスト組織の登場とスケールもデカい。

ですが・・・いつものごとくですが・・・・物語は中盤よりスペンサーとスーザンの問題を中心として進みます。

そして、レギュラーとサブ・レギュラーの再登場に喜んだのも束の間、テロ組織の解明や壊滅はなく、組織のリーダーをいかに殺人罪で起訴するかの調査、そして狙われるスーザンの護衛と、なんだか昔どこかであったようなお話になり、結局はいつもの仲間たちの活躍で事件解決と、いつにもましてスケールダウンした展開でした。

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※「ステンレスのスミス&ウェッソン三五七口径マグナムがしまってある。」本文より

ただ、本作のファンとしてはそれでもいいのです。

今回の物語は

依頼人に昔の自分を重ねウジウジするスペンサーの姿と、ここにきてスーザンとの関係に「結婚」と言う新たなキーワードが出てきたことがファンにとっての一番の魅力になっているのですから。

タイトルの「Now and Then」は翻訳すると「今、そして」となるようで、これは過去を消して別人となった犯人と引っ掛けてはいますが、つまるところこれまでのスペンサーとスーザンの関係に新たな展開が訪れる事を意味しているのでしょう。

著者がこの時点で自分の死期を察していたわけではないでしょうが、ここに来ての新展開に驚くとともに今回の殺人事件なんかはどうでもいい。

残りのスペンサーシリーズ3作品が早く読みたくて・・・大事に読もうと思ってるんですが。

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◆Robert Brown Parker 「Now and Then」 (2007/USA)

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