荒雑録

映画、小説、漫画他、個人的趣味の感想、記録。

ジョン・ル・カレ著 「パーフェクト・スパイ(下)」

Posted by Tommy荒野 on   0 comments   0 trackback

ジョン・ル・カレ著 村上博基訳 「パーフェクト・スパイ(下):A PERFECT SPY」(ハヤカワ文庫/1994年発行・1994年2刷)を読む。

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ピムは希代の詐欺師だった父のもとで、幼いころから二重生活を送り、しだいにスパイの適性を身につけていった。

やがて情報部員となった彼は、大戦後のオーストリアでかつて心ならずも裏切った友に出会う。

今は東側の謀報員となっていたその男の提供する情報によって、ピムは情報界の寵児となる。

だが、それは彼をからめとろうとする巧妙な罠の一部だった。

戦後英文学の最高作と評され、スパイ小説の枠を越えた畢生の大作。


★★★★★★★★・・(8/10)

やっと読み終わった下巻・・・達成感と満足感でいっぱいです。

最後の最後まで先の展開が読めないため、自分の中でどう読んだらいいのか迷いながら物語を追いかけていましたが、結局は

ピムと言う男の人生のお話

だった気がします。

スパイ小説の形を借りながら、戦前~戦後と言う時代を通して、嘘と純心と国家の狭間で生きてきた1人の中年男の物語。

私が若い時分に本作を読んでいたら「何とも退屈なスパイ物だ」と感じたでしょう。

かつての理想や主義主張と現実世界の差と空しさを感じられる歳にならなければ、主人公がどうしてこのような行動に出たのか理解できないでしょうし、ラストはそうならざろう得なかったと納得できないでしょう。

著者の小説はブック・オフなどの最近の古本屋で見かけることは少ないです。

これは、読む側がよほどのファンか、何度も読み返すかして、手放すことが出来ないからではないか?と勝手に想像しています。

今は読み終わったばかりなので、著者の別の作品が読みたくてしょうがないのですが、本書に関しては、読み終わった直後に、またいつか初めから読み直そうと心に決めた作品です。

多分、その時は今以上に感慨深い作品になるような気がします。

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◆MTV 「A PERFECT SPY」 1987/BBC 

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