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荒雑録

映画、小説、漫画他、個人的趣味の感想、記録。

池宮彰一郎著 「本能寺(下)」

Posted by Tommy荒野 on   0 comments   0 trackback

池宮彰一郎著「本能寺(下)」(角川文庫/2004年月初版)を読む。

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いま解き明かされる本能寺の真相。

長篠の合戦での鉄砲の大量導入、毛利水軍との戦いにおける軍艦の導入など、斬新な戦略で敵を駆逐する信長。

新時代の構想を模索する彼は、光秀を後継者にしようと考えていた。

しかし、事件は勃発した……。

後継者は明智光秀―信長は革新的国家構想 本能寺ノ変、歴史に隠された衝撃の真相。


★★★★★・・・・・(5/10)

前篇の印象では、

著者が歴史資料から「なぜ本能寺の変が起こったのか」を考察する、検証ドラマ

と見ていましたが、終盤に向かうにつれ、かなり大胆な新解釈が出てきました。

資料や事件から紐解いた信憑性のある推測を淡々と述べる論理立ては納得できました(クドかったけど)。

ただ、信長贔屓が度を過ぎている気がして、著者が考える=フィクションの部分であろう信長の言動には「そりゃ、考え過ぎじゃない?」と鼻白んでしまいます。

物語としては盛り上がりに欠けるのですが、作中のノンフィクションとフィクションの差が激しくて、特に要所々で作者の語りを挿入するのは私的には興醒めでした。

そして、一番肝心な信長暗殺の真相=光秀の動機ですが・・・

そのカギとなるのが、信長が他人に語った未来構想となっているのですが・・・これってまるっきりの著者の創作ですよね。

確かに信長が時代を超越した頭脳を持っていたとしても、この考えはぶっ飛び過ぎではないでしょうか。

その考えを知った光秀が信長を殺そうとする・・・ええ、納得できます。

ですが、その考えを信長が持っていた及びそれを他人に語った・・・納得できませんでした。

本作自体がもっとエンタメ性のある時代小説だったら楽しめた解釈でしょうが、著者が時々意見を語る、かたぐるしい歴史小説なの最後だけに、最後だけは突飛と言うのは反則のような気がしました。

斬新な解釈だとは思いますが、それ以上に美化された信長に疑問を持ってしまうのは私だけでしょうか。

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