荒雑録
映画、小説、漫画他、個人的趣味の感想、記録。
永井泰宇著 「真・デビルマンⅠ=悪魔復活編=」
古本を整理していたら出て来たので再読。
永井豪・原作 永井泰宇・著 「真・デビルマンⅠ=悪魔復活編=」(朝日ソノラマ/ソノラマ文庫/1981年5月30日初版)

《明、太古の地球には先住人類デーモンがいた。彼等は異種生物と次々に合体することで強い力を見につけ、氷河期の万年氷の下でさえも行きのびた。そのデーモンが復活しはじめたのだ。明、我々の親はデーモンの謎を解くために、悪魔に肉体を売り渡して死んだ。そして、我々にデーモンと闘うたった一つの方法を残してくれたのだ》
飛鳥了の言葉に聞き入る不動明の胸に、懐かしい面影がよぎる。
美樹!許してくれ。
俺はもう引き返すことができない。
俺は、君の知っている不動明ではなくなるのだ。
親父たちの残した恐怖の遺産を受けて、了とともに地獄へ堕ちるのだ……。
永井豪の不朽の名作漫画をもとに、新たに想を加えて書き下ろす「真・デビルマン」第1巻・悪魔復活編!
序「死んでいて生きているもの」 第一章「謎の帰還」 第二章「美樹と了」 第三章「恐怖の遺産」 第四章「真夜中の殺人」 第五章「地獄への道」 第六章「悪魔人間(デビルマン)誕生」収録
★★★★★★★・・・(5/10)
永井豪・原作 永井泰宇・著 「真・デビルマンⅠ=悪魔復活編=」(朝日ソノラマ/ソノラマ文庫/1981年5月30日初版)

《明、太古の地球には先住人類デーモンがいた。彼等は異種生物と次々に合体することで強い力を見につけ、氷河期の万年氷の下でさえも行きのびた。そのデーモンが復活しはじめたのだ。明、我々の親はデーモンの謎を解くために、悪魔に肉体を売り渡して死んだ。そして、我々にデーモンと闘うたった一つの方法を残してくれたのだ》
飛鳥了の言葉に聞き入る不動明の胸に、懐かしい面影がよぎる。
美樹!許してくれ。
俺はもう引き返すことができない。
俺は、君の知っている不動明ではなくなるのだ。
親父たちの残した恐怖の遺産を受けて、了とともに地獄へ堕ちるのだ……。
永井豪の不朽の名作漫画をもとに、新たに想を加えて書き下ろす「真・デビルマン」第1巻・悪魔復活編!
序「死んでいて生きているもの」 第一章「謎の帰還」 第二章「美樹と了」 第三章「恐怖の遺産」 第四章「真夜中の殺人」 第五章「地獄への道」 第六章「悪魔人間(デビルマン)誕生」収録
★★★★★★★・・・(5/10)
1981年に出版された漫画「デビルマン」の小説版第1巻です。
著者の永井泰宇氏は永井豪氏の兄で「凄ノ王伝説」や「手天童子」などのノヴェライズも手掛けています。
高円寺博名義で漫画の原作も行っており、私は「心霊探偵オカルト団」が好きでした。
小説家として映画化もされた「39〜刑法第三十九条〜」なども書かれています。
第1巻の内容としては講談社コミック全5巻の第1巻と同じで、明がデビルマンに合体し終了。
全体的にはほぼ漫画と同じ内容ですが・・・ちょっとだけ、原作漫画では語られなかった部分や漫画とは違う設定があり、ファンとしては気になる所です。
再読したのでせっかくだからメモしておきます。
・明の父の名前は不動礼次郎、母は不動須弥子。
・美樹の父の名は牧村耕三で不動礼次郎とは同級生。
・飛鳥了の母はオーストラリア人、父の飛鳥教授は交通事故の後遺症の為、下半身が不自由で車椅子。
・飛鳥教授と明の両親は学会で知り合い意気投合して共同研究を始めたのがきっかけで、了と明は知り合う(同級生ではない)。
・明の両親はヒマラヤへ雪男イエティ―を探しに捜査隊を組織し出発。計画には飛鳥教授も絡んでいる模様。その間、明は牧村家で居候(美樹とは同じ学校)。

・ヒマラヤで礼次郎は死亡。死因は不明。死の前に狂暴化し、須弥子を襲う。死体の体重が200kgあった。
・須弥子は行方不明。礼次郎に襲われた際にヒマラヤのクレパスに落ちたと思われる。

・明は牧村家で父母の死を知らされ、帰国した隊員・山野より状況を聞く。
・明と美樹は下校時、獣に襲われ喰われた被害者を発見。 獣(デーモン)の姿を目撃。

・飛鳥邸からの帰り道、明と了を襲ったのはタコではなく7人の人間(デーモンが化けている、もしくはデーモンに操られている)


・7人の内3人は、前半で明に絡んだ不良たち。

と、この後はほぼ漫画と同じ。
この飛鳥邸に引き返すまでのくだりがやや冗長に思えますが。



「」「」「」の台詞もほとんど同じですね。
漫画のノベライズの楽しみは漫画では描き切れなかった設定や情景の描写です。
原作のイメージを崩さずに、それでいて新しエピソードだったり掘り下げた表現をしなければなりません。
そういう意味ではさすがに外していませんが、やっぱり漫画の迫力には及びません。
たぶんこの手のノベライズで、
原作を読んでいなくて、初めて小説を読む
って方は稀有でしょうから、そこは仕方がない所でしょうね。
原作漫画の世界をより深く楽しむ
それが本作ですので・・・・漫画を読んでいない人は手を出してはいけない小説です。
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著者の永井泰宇氏は永井豪氏の兄で「凄ノ王伝説」や「手天童子」などのノヴェライズも手掛けています。
高円寺博名義で漫画の原作も行っており、私は「心霊探偵オカルト団」が好きでした。
小説家として映画化もされた「39〜刑法第三十九条〜」なども書かれています。
第1巻の内容としては講談社コミック全5巻の第1巻と同じで、明がデビルマンに合体し終了。
全体的にはほぼ漫画と同じ内容ですが・・・ちょっとだけ、原作漫画では語られなかった部分や漫画とは違う設定があり、ファンとしては気になる所です。
再読したのでせっかくだからメモしておきます。
・明の父の名前は不動礼次郎、母は不動須弥子。
・美樹の父の名は牧村耕三で不動礼次郎とは同級生。
・飛鳥了の母はオーストラリア人、父の飛鳥教授は交通事故の後遺症の為、下半身が不自由で車椅子。
・飛鳥教授と明の両親は学会で知り合い意気投合して共同研究を始めたのがきっかけで、了と明は知り合う(同級生ではない)。
・明の両親はヒマラヤへ雪男イエティ―を探しに捜査隊を組織し出発。計画には飛鳥教授も絡んでいる模様。その間、明は牧村家で居候(美樹とは同じ学校)。

・ヒマラヤで礼次郎は死亡。死因は不明。死の前に狂暴化し、須弥子を襲う。死体の体重が200kgあった。
・須弥子は行方不明。礼次郎に襲われた際にヒマラヤのクレパスに落ちたと思われる。

・明は牧村家で父母の死を知らされ、帰国した隊員・山野より状況を聞く。
・明と美樹は下校時、獣に襲われ喰われた被害者を発見。 獣(デーモン)の姿を目撃。


・飛鳥邸からの帰り道、明と了を襲ったのはタコではなく7人の人間(デーモンが化けている、もしくはデーモンに操られている)


・7人の内3人は、前半で明に絡んだ不良たち。

と、この後はほぼ漫画と同じ。
この飛鳥邸に引き返すまでのくだりがやや冗長に思えますが。




「」「」「」の台詞もほとんど同じですね。
漫画のノベライズの楽しみは漫画では描き切れなかった設定や情景の描写です。
原作のイメージを崩さずに、それでいて新しエピソードだったり掘り下げた表現をしなければなりません。
そういう意味ではさすがに外していませんが、やっぱり漫画の迫力には及びません。
たぶんこの手のノベライズで、
原作を読んでいなくて、初めて小説を読む
って方は稀有でしょうから、そこは仕方がない所でしょうね。
原作漫画の世界をより深く楽しむ
それが本作ですので・・・・漫画を読んでいない人は手を出してはいけない小説です。
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