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「事件屋稼業」の蛇足的雑学

■原作:関川夏央 作画:谷口ジロー 「事件屋稼業」 全1巻

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■「事件屋稼業」1979年12月から1980年4月まで「漫画ギャング」誌に掲載。
第1話「クリスマスの贈り物」 第2話「乾いた花 」第3話「補償の法則」 第4話「ソクラテスの女房」 第5話「劇画'80」 第6話「復讐のメロディー」 第7話「あの日に帰りたい」 第8話「フェイク・エンディング」


谷口ジロー氏の逝去で、実家にあった「事件屋稼業」シリーズを再度読み返しています。

当時・・・とは言え私が読んだのは掲載より数年後ですが・・・シビれたあの感動が今も蘇ります。

そんな「事件屋稼業」のマニアックで薄い雑学を羅列しました。

知っている人には蛇足でしょうが、知らない人には「事件屋稼業」をより楽しむためのオマケになればと思います。


① 「事件屋稼業=トラブル・イズ・マイ・ビズニス」

タイトルの 「事件屋稼業」 はハードボイルド小説で有名な作家レイモンド・チャンドラーの短編小説「事件屋稼業:原題Trouble is My Business」より名づけられたと推測されます。

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主人公=丈太郎が「合言葉はと自ら言っています。

ネオンの渦まく巷に一抹の哀歓をただよわせる不朽の主人公フィリップ・マーロウの姿を主人公とダブらせ、現代版のハードボイルドマンガを目指した作者の心意気を表せたタイトルなのでしょう。


②「ボリビアの切手」

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第1話で登場した 「世界に2枚しかないボリビアの切手」 が実在するかは・・・・いろいろ調べましたが確認できませんでした。

ですが、たぶん元ネタであろう映画「シャレード(1963)」に出てきた3枚の切手も(モデルはあるが)実在しない切手だったので多分こちらも・・・。

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③マリー・テレーズ

第3話に登場した マリー・テレーズ は実在したピカソの恋人ですが1977年に他界しています。

このエピソードが掲載時の1980年を舞台だとすると、こちらも架空の人物となるのでしょうか?

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④拳銃

第3話と第6話に登場するのは モーゼルM1934 と言う古い拳銃。

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日活映画「地獄の曲がり角」(1959)や洋画「ナバロンの要塞」(1961)「大脱走」(1963)などにチラリと出ていました。

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読んだ当時は「これ、見た事無いけど何て拳銃だ?」と調べた記憶があります。


⑤ くじらベーコン

第3話で丈太郎が腹を下した くじらベーコン。

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ナガスクジラの須の子を含む畝の部分を塩漬し,湯煮後薫煙したものです。

日本で考案され,第2次世界大戦後の食糧不足期に盛んに消費された食材でした。

たぶん丈太郎もその世代だと思われ、当時は安価だったくじらベーコンも好物のひとつだったのでしょうか?


⑥「銀座の若大将」

第4話に登場した映画 「銀座の若大将」 は1962年に公開された加山雄三主演の若大将シリーズの第2弾です。

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描かれているのは主演の加山雄三と香川京子でしょう。

事件当時としては10年前のリバイバル作品ですが、丈太郎も世代としては若大将シリーズを観ていた若者だったのではないでしょうか。


⑦拳銃

第5話で殺し屋が使用した銃は2丁。

ドイツのモーゼルC96のカービン銃とドイツのヘッケラー&コッホのマシンガンMP5。


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この古い銃と新式の銃の統一しない選択が殺し屋のクレイジーぶりを表しているのかな・・・

対して、丈太郎が値切らずリースしたのは コルト・コンバット・コマンダー。

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コルトM1911(ガバメント)の軽量短縮型で高級将校向けだったので「コマンダー」の愛称がついてます。

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名銃ではありますがマシンガンと闘うのは、おまけに弾が7発だけってのは無謀です。


⑧「灰とダイヤモンド」

第6話に出てきたのは「灰とダイヤモンド」のワンフレーズ。

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もともとは小説ですが名作映画の方が有名でしょうか(丈太郎も映画で観たと言ってます)。

そのフレーズを暗記しているなんて、丈太郎もなかなかの映画マニアと言えるようです。


⑨「コジャック」と「コロンボ」

第7話の台詞に出てきた コジャックとコロンボ.。

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アメリカのTVドラマ「刑事コジャック」と「刑事コロンボ」の事でしょう。

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「刑事コジャック」はテリー・サバラス主演で連続刑事ドラマとして1975年から1979年まで放送されていました。

また「刑事コロンボ」はピーター・フォーク主演の1972年より2004年まで続いた単発の2時間刑事ドラマです。

どちらも当時は名前を知らない人はいない名探偵でした・・・まぁ、2人とも刑事ですが。


⑩「アーリータイムズ」

丈太郎が自腹で飲むバーボンは アーリータイムズ です。

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最初に醸造された村の名前を冠したウイスキーで、バーボンの代名詞として世界中の人々に愛されているロングセラーバーボンです。

当時は輸入されたバーボン(の種類)がそれほど多くなかった中では安価なウイスキーでした。

作中登場するのは名前の部分に赤が入った旧ラベルで、今ではデザインは変わっています。

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⑪「ワイルドターキー」

それに対し、丈太郎がおごりの時に注文するのが ワイルドターキー

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シリーズ中では、丈太郎が「七面鳥」と呼ぶ場面があるように、七面鳥の描かれたラベルが目印です。

重厚でスパイシー、香り高い味わいを特徴とし、こちらもバーボンの代名詞で有名ですが、消費税導入前は1本1万円以上もする高級バーボンでした。


⑫バーボンソーダ

昨今ではウイスキーを炭酸で割る「ハイボール」と言う名称が流行っていますが、もともと「ハイボール」とはリキュールやスピッツなどの蒸留酒をソーダなどの炭酸飲料や、フレッシュジュースなどのノンアルコール飲料と混ぜたものを指すそうです。

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なので、ウイスキーでなくとも炭酸水でなくとも「ハイボール」となるので、バーボンを炭酸水で割ったものは「バーボンソーダ」が正式名称だそうです。

そこら辺の細かいこだわりも主人公の厄介な性格や世代を表現しているように感じます。




以上、暇つぶしのお目汚しでした。

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