荒雑録
映画、小説、漫画他、個人的趣味の感想、記録。
フリーマントル著 「呼びだされた男」
ブライアン・フリーマントル 著 稲葉明雄 訳 「呼びだされた男」(新潮文庫/1982年12月第1刷)を読む。

元英国情報部チャーリー・マフィ ンは、最愛の妻にも先立たれ、ひっ そりと逃亡生活を送っている。
スパイ時代の恩人の遺児ウィロビーは、 チャーリーにとってたった一人の友人である。
彼の保険会社が破産しそうだという電話をうけたチャーリー は、身元を暴かれる危険をおして香港に出向いた。
中国人富豪の買いと った豪華客船の火災原因を調査する ために。
解説:稲葉明雄
★★★★★★・・・・(6/10)

元英国情報部チャーリー・マフィ ンは、最愛の妻にも先立たれ、ひっ そりと逃亡生活を送っている。
スパイ時代の恩人の遺児ウィロビーは、 チャーリーにとってたった一人の友人である。
彼の保険会社が破産しそうだという電話をうけたチャーリー は、身元を暴かれる危険をおして香港に出向いた。
中国人富豪の買いと った豪華客船の火災原因を調査する ために。
解説:稲葉明雄
★★★★★★・・・・(6/10)
いやいや、この手の古い作品は近作ばかりの本屋にはなかなか売っておらず、古本屋を巡ったのにどこにも見つけられず、観念してネットで購入。
「消されかけた男」「再び消されかけた男」に続くチャーリー・マフィ ン・シリーズの第3弾です。
前々作で所属する英国情報部を裏切り、CIAまで敵に回し、大金をせしめ、妻と逃亡した主人公。
前回は英国情報部とCIAに見つかり、当時の痛い目にあった関係者から復讐のため狙われ、まんまと返り討ちにしましたが、妻を失ってしまいました。
悲しみの中、測らずしも自由の身となってしまった主人公が今回巻き込まれる事件とは・・・・
期待して読みました。
が
う~ん、どうも思っていたよりページの進みが遅い。
これだけ分かり易い文章なのに。
理由は単純に 「前作よりも面白くない」 って事でしょう。
そしてその中の一番の原因は
スパイ物ではなくなっているから。
今回の主人公の役割は保険会社の調査員。
事件の関係者に会って質問をし、いろいろな伝手から情報を収集し、そして事件の真相に迫る。
つまりは・・・探偵モノなのです。
まぁ、実際にスパイも同じことをしていると言えばそうなんですが、本作の魅力は、逃亡者としてCIA&SISから命を狙われている主人公がいかに生き延びるか・・・一見して貧乏くさく貧相な主人公が計算高く狡猾に相手を陥れる・・・少なくても前作まではそこが一番の見所だった気がします。
今回も米中の諜報機関は絡みますが、コンゲーム的要素が薄い上、どんでん返しの爽快感も少ない。
その分、物足りなく感じてしまうのは仕方のない事でしょう。
ただ、本作では主人公の過去の記憶や己の罪業に苦悩する心情が描かれているので、チャーリー・マフィ ンと言う人間の一部を知る事できるのが見所でしょうか。
さて、手元には続編の「罠にかけられた男」があるのですが
ちょっと間を開けてから読みようと思っております。

※「チェコ製のM27」
チェコ軍が第二次世界大戦以前から採用していた拳銃で、戦中にはドイツ軍に占領され、ドイツ軍向けに生産された。

◆Brian Freemantle 「The Inscrutable Charlie Muffin」(1979/GBR)
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「消されかけた男」「再び消されかけた男」に続くチャーリー・マフィ ン・シリーズの第3弾です。
前々作で所属する英国情報部を裏切り、CIAまで敵に回し、大金をせしめ、妻と逃亡した主人公。
前回は英国情報部とCIAに見つかり、当時の痛い目にあった関係者から復讐のため狙われ、まんまと返り討ちにしましたが、妻を失ってしまいました。
悲しみの中、測らずしも自由の身となってしまった主人公が今回巻き込まれる事件とは・・・・
期待して読みました。
が
う~ん、どうも思っていたよりページの進みが遅い。
これだけ分かり易い文章なのに。
理由は単純に 「前作よりも面白くない」 って事でしょう。
そしてその中の一番の原因は
スパイ物ではなくなっているから。
今回の主人公の役割は保険会社の調査員。
事件の関係者に会って質問をし、いろいろな伝手から情報を収集し、そして事件の真相に迫る。
つまりは・・・探偵モノなのです。
まぁ、実際にスパイも同じことをしていると言えばそうなんですが、本作の魅力は、逃亡者としてCIA&SISから命を狙われている主人公がいかに生き延びるか・・・一見して貧乏くさく貧相な主人公が計算高く狡猾に相手を陥れる・・・少なくても前作まではそこが一番の見所だった気がします。
今回も米中の諜報機関は絡みますが、コンゲーム的要素が薄い上、どんでん返しの爽快感も少ない。
その分、物足りなく感じてしまうのは仕方のない事でしょう。
ただ、本作では主人公の過去の記憶や己の罪業に苦悩する心情が描かれているので、チャーリー・マフィ ンと言う人間の一部を知る事できるのが見所でしょうか。
さて、手元には続編の「罠にかけられた男」があるのですが
ちょっと間を開けてから読みようと思っております。

※「チェコ製のM27」
チェコ軍が第二次世界大戦以前から採用していた拳銃で、戦中にはドイツ軍に占領され、ドイツ軍向けに生産された。

◆Brian Freemantle 「The Inscrutable Charlie Muffin」(1979/GBR)
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