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瀬々敬久監督 「楽園 (2019)」

レンタルDVDで映画「楽園」を観る。

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田園が広がるとある地方都市。

ある日、地域の顔役である藤木五郎の孫娘・愛華がY字路でこつ然と姿を消す事件が起きる。

必死の捜索もむなしく、愛華が発見されることはなかった。

それから12年後、愛華の親友でY字路で別れる直前まで一緒だった湯川紡は、いまだに罪悪感を拭えずにいた。

彼女はひょんなことから地元の青年・中村豪士と知り合い、心を通わせていく。

ところがある夜、再びY字路で少女の失踪事件が発生し、住民たちは12年前にも怪しまれた豪士への疑いを強めていく。

そんな中、都会から地元へ戻ってきた田中善次郎は、万屋として村人の力になる一方、よかれと思って村おこしの実現に奔走するのだったが…。


★★★★★★★・・・(7/10)

キャッチコピーの「心をえぐられる衝撃作」とまではいかなくても

とても面白く観れた作品です。

原作は未読ですが、吉田修一氏の短編集「犯罪小説集」の2編(「青田Y字路」と「万屋善次郎」)を一つにしアレンジした脚本だそうです。

そのため前編と後編では主人公(視点)が変わりますがまるで別の話にはならず、舞台となる限界集落の狭い人間関係と土着的な思想が2つの事件を巧く繋ぎ合わせています。

この歪んだコミュニティが、作中で起こる殺人事件よりも恐ろしく、ジワジワと観ている側の心に滲みてきます。

作中「誰かが犯人でなくてはならない」と言う村人の台詞も、今のネット社会に通じる怖さがあります。

犯人捜しのサスペンスではありませんし、結末も曖昧なので、推理サスペンスを期待して観た人にはハズレかもしれません。

ですが、実際の事件をモデルにしている原作の持つリアル感と役者陣の醸し出す緊張感が最後まで観る側を離さず、なんとも言えない(悪い?)後味を残します。

分かり辛い演出や焦点がボヤけている印象も与える作品ですが、「なんでこれが日本アカデミーにかすらなかったんだ?」と思わせる映画でした。

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■「楽園」 2019年/日本 【129分】
監督:瀬々敬久 原作:吉田修一 脚本:瀬々敬久 撮影:鍋島淳裕 音楽:ユップ・ベヴィン 出演:綾野剛/杉咲花/佐藤浩市/村上虹郎/片岡礼子/黒沢あすか/根岸季衣/石橋静河/柄本明

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テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

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