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ピエール・ルメートル著 「傷だらけのカミーユ」

ピエール・ルメートル著 橘明美訳「傷だらけのカミーユ」 (文藝春秋/文春文庫/2016年10月7日第1刷) を読む。

kizudarakenokami-yu001.jpg

アンヌという女性が二人組の強盗に殴られ瀕死の重傷を負った。

警察からカミーユに電話がかかってくる。アンヌの携帯の連絡先のトップにあったのがカミーユの電話番号だったからだ。

カミーユは病院に駆けつけ、アンヌとの関係を誰にも明かすことなく、事件を担当することにする。

しかし強引なうえに秘密裏の捜査活動は上司たちから批判され、事件の担当を外されるどころか、刑事として失格の烙印さえ押されそうになる。

カミーユはいったいどのようにして窮地を脱し、いかに犯罪者たちを追い詰めることができるのか。

シリーズ累計100万部突破。

イギリス推理作家協会賞の2015年度インターナショナル・ダガー賞を受賞。

2016年「週刊文春ミステリーベスト10」第1位。


★★★★★★・・・・(6/10)

「悲しみのイレーヌ」「その女アレックス」のヴェルーヴェン警部シリーズ三部作の最終作です。

kami-yusannbusaku (4)02 kami-yusannbusaku (1)02 kami-yusannbusaku (3)02

読んでいる途中で一時中断し、第1作を読了してからの際読。

正解でした。

2作目の「その女アレックス」は単体で読んでも大丈夫な作品ですが、1作目と3作目は物語が微妙につながっていて、1作目を読まないと面白さは半減です。

また、主人公だけではなく、その部下や同僚たちとのやりとりも1作目を読まないと分からないところでした。

途中で中断しましたが、本来は一気に読める作品だったと思います。

前作同様に犯行を重ねる犯人とそれを追う警察のノンストップの攻防と緊張感が頁をめくる手を早めます。

とても面白かったです。

それにしても・・・三部作の最後と言うのに、カミーユ警部の可哀想なこと。

タイトルの「傷だらけ」の意味に納得します。

出来ればここから立ち直った主人公の姿を読んでみたいものです。

脇役キャラも個性的なので・・・・再度のシリーズ復活を期待いたします。

※調べたら著者の2019年刊の「わが母なるロージー」はシリーズの番外編だそうです。

本作のその後の物語ではないらしいのですが、こちらも期待して・・・・古本屋に並ぶのを待っております。

kizudarakenokami-yu.jpg
◆Pierre Lemaitre「Sacrifices」(2012/FRA)

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ジャンル : 小説・文学

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