荒雑録
映画、小説、漫画他、個人的趣味の感想、記録。
ピエール・ルメートル著 「悲しみのイレーヌ」
ピエール・ルメートル著 橘明美訳 「悲しみのイレーヌ」(文藝春秋/文春文庫/2015年10月第1刷)を読む。

異様な手口で惨殺された二人の女。
カミーユ・ヴェルーヴェン警部は部下たちと捜査を開始するが、やがて第二の事件が発生。
カミーユは事件の恐るべき共通点を発見する……。
ベストセラー『その女アレックス』の著者が放つ衝撃作。
あまりに悪意に満ちた犯罪計画――あなたも犯人の悪意から逃れられない。
週刊文春ミステリーベスト10 2015年海外部門 1位!
コニャック・ミステリ大賞など4つのミステリ賞を受賞!
★★★★★★★・・・(7/10)

異様な手口で惨殺された二人の女。
カミーユ・ヴェルーヴェン警部は部下たちと捜査を開始するが、やがて第二の事件が発生。
カミーユは事件の恐るべき共通点を発見する……。
ベストセラー『その女アレックス』の著者が放つ衝撃作。
あまりに悪意に満ちた犯罪計画――あなたも犯人の悪意から逃れられない。
週刊文春ミステリーベスト10 2015年海外部門 1位!
コニャック・ミステリ大賞など4つのミステリ賞を受賞!
★★★★★★★・・・(7/10)
古本屋でピエール・ルメートル著「傷だらけのカミーユ」を見つけ購入。

先日読んだ「その女アレックス」はヴェルーヴェン警部シリーズ三部作の第二作目で、「傷だらけのカミーユ」は三部作の最終作。

楽しみに読み始めましたが
「第一作の『悲しみのイレーヌ』は読んでいないのに最終作を読んじゃっていいのかな・・・」
と気にはしていました。
ですが、読んでいる最中に古本屋で本作「悲しみのイレーヌ」を発見!
で、半分まで読んでいた「傷だらけのカミーユ」を一時中断し、こちらを読み始めました。

やはりシリーズ物は順番に読まないと面白さは半減します・・・とは言え第二部を先に読んでいるのには変わりはないのですが。
こちらも「その女アレックス」同様にのっけから物語に引っ張り込まれます。
凄惨な猟奇殺人事件と、その犯人を追う頭脳明晰な小男警部。
過去の殺人事件との繋がりと、驚くべき両事件の共通点。
模倣犯のサイコパスはこの手の作品にはよく登場しますが、今回の犯人の残忍さと手の込みようは群を抜いています。
また、犯人の意図に気づくカミーユ警部の推理も冴えています(ここら辺は謎解き部分と繋がるんですけどね)。
作中は「その女アレックス」同様にかなり残虐な描写がありますので、苦手な方は読まないほうがいいかも。
そして迎える謎解きとラスト。
とても面白かったです。
作中で引用される有名な推理小説を読んでいればもっと本作を楽しむことが出来きたのかな…私は残念ながら「ブラック・ダリア」を途中で断念した人間です。
著者は各章の小見出しに日付と時間を入れていて、それを読むと事件発生から何時間~何日経っているかが分かるようになっているので、コレもまた読んでいる側を“急かす”もしくは“あせらせる”演出にもなっています・・・そのため、ページをめくる手が止まらず、ほぼイッキ読みでした。
いや~それにしても、暗くて後味の悪いラストです・・・まぁ、それはある程度分かっていて(期待して)読んだのですが。
なるほど、この事件があって、その後「アレックス」があって、あの事件に続くのですね、納得しました。
で、今度は「傷だらけのカミーユ」を読みますが
「最初から読み直したほうがいいよな・・・」と思いながらも、「それも面倒くさいな・・・」とも思い迷っています。
何せ、あちらもタイムリミットに追われるお話なので、物語の疾走感が一番のノリ。
途中からまた走るよりも、再度スタートから走るほうがスピードが上がる気がするので・・・
近日中には、この不幸な警部の最後(?)を見届けたいと思います。

◆Pierre Lemaitre 「Travail soigné」 (2006/FRA)
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先日読んだ「その女アレックス」はヴェルーヴェン警部シリーズ三部作の第二作目で、「傷だらけのカミーユ」は三部作の最終作。

楽しみに読み始めましたが
「第一作の『悲しみのイレーヌ』は読んでいないのに最終作を読んじゃっていいのかな・・・」
と気にはしていました。
ですが、読んでいる最中に古本屋で本作「悲しみのイレーヌ」を発見!
で、半分まで読んでいた「傷だらけのカミーユ」を一時中断し、こちらを読み始めました。

やはりシリーズ物は順番に読まないと面白さは半減します・・・とは言え第二部を先に読んでいるのには変わりはないのですが。
こちらも「その女アレックス」同様にのっけから物語に引っ張り込まれます。
凄惨な猟奇殺人事件と、その犯人を追う頭脳明晰な小男警部。
過去の殺人事件との繋がりと、驚くべき両事件の共通点。
模倣犯のサイコパスはこの手の作品にはよく登場しますが、今回の犯人の残忍さと手の込みようは群を抜いています。
また、犯人の意図に気づくカミーユ警部の推理も冴えています(ここら辺は謎解き部分と繋がるんですけどね)。
作中は「その女アレックス」同様にかなり残虐な描写がありますので、苦手な方は読まないほうがいいかも。
そして迎える謎解きとラスト。
とても面白かったです。
作中で引用される有名な推理小説を読んでいればもっと本作を楽しむことが出来きたのかな…私は残念ながら「ブラック・ダリア」を途中で断念した人間です。
著者は各章の小見出しに日付と時間を入れていて、それを読むと事件発生から何時間~何日経っているかが分かるようになっているので、コレもまた読んでいる側を“急かす”もしくは“あせらせる”演出にもなっています・・・そのため、ページをめくる手が止まらず、ほぼイッキ読みでした。
いや~それにしても、暗くて後味の悪いラストです・・・まぁ、それはある程度分かっていて(期待して)読んだのですが。
なるほど、この事件があって、その後「アレックス」があって、あの事件に続くのですね、納得しました。
で、今度は「傷だらけのカミーユ」を読みますが
「最初から読み直したほうがいいよな・・・」と思いながらも、「それも面倒くさいな・・・」とも思い迷っています。
何せ、あちらもタイムリミットに追われるお話なので、物語の疾走感が一番のノリ。
途中からまた走るよりも、再度スタートから走るほうがスピードが上がる気がするので・・・
近日中には、この不幸な警部の最後(?)を見届けたいと思います。

◆Pierre Lemaitre 「Travail soigné」 (2006/FRA)
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