荒雑録
映画、小説、漫画他、個人的趣味の感想、記録。
ポン・ジュノ監督 「パラサイト 半地下の家族 (2019)」
レンタルDVDで映画「パラサイト 半地下の家族」を観る。

失業中の父親キム・ギテクとその妻チュンスク、そして大学受験に失敗続きの息子ギウと美大を目指す娘のギジョンの4人が暮らしているのは半地下の薄暗い貧乏アパート。
しがない内職で糊口を凌ぐ日々だったが、ある日ギウのもとに家庭教師の話が舞い込む。
エリート大学生の友人から留学中の代役を頼まれたのだ。
さっそくギウは経歴を偽り、IT企業の社長パク・ドンイクとその家族が暮らす高台の大豪邸へとやって来る。
すぐに家族の信頼を得たギウは、今度は言葉巧みに妹のギジョンを美術の家庭教師として家族に紹介し、パク家に招き入れることに成功する。
こうして少しずつパク家の中に自分たちの居場所を確保していくキム一家だったが…。
★★★★★★★★・・(8/10)


失業中の父親キム・ギテクとその妻チュンスク、そして大学受験に失敗続きの息子ギウと美大を目指す娘のギジョンの4人が暮らしているのは半地下の薄暗い貧乏アパート。
しがない内職で糊口を凌ぐ日々だったが、ある日ギウのもとに家庭教師の話が舞い込む。
エリート大学生の友人から留学中の代役を頼まれたのだ。
さっそくギウは経歴を偽り、IT企業の社長パク・ドンイクとその家族が暮らす高台の大豪邸へとやって来る。
すぐに家族の信頼を得たギウは、今度は言葉巧みに妹のギジョンを美術の家庭教師として家族に紹介し、パク家に招き入れることに成功する。
こうして少しずつパク家の中に自分たちの居場所を確保していくキム一家だったが…。
★★★★★★★★・・(8/10)
アカデミー賞受賞で話題になった本作。
やっとの鑑賞です。
韓国ドラマを小馬鹿にしていた私が、「殺人の追憶」で衝撃を受け、「韓国映画面白れぇ!」と韓国映画を観るようになったきっかけを作ってくれた監督で、「ほえる犬は噛まない」「グエムル-漢江の怪物-」「母なる証明」も大好きな作品です。
また主演のソン・ガンホ氏も「この人の出ている韓国映画ならハズレなし!」と思わせてくれた俳優です・・・実際はハズレもありましたが(笑)。
私にとってはそんな二人なのでアカデミー賞うんたらを抜きにしても期待せずにはいられない作品でした。
思いっきり期待して鑑賞。

コメディで始まり、ホラーサスペンスとなり、ファンタジーで終わる作品です。
要所要所に格差社会を揶揄するブラックユーモアが散りばめられていますが、基本的にはエンターティメント。
難しく考えず観れば、笑える個所や恐怖に感じる箇所が人それぞれに違うかもしれません。
監督の風刺的&残酷な描写が好きな私としては、「監督らしい」と感じる作品でした。
132分、飽きることなく鑑賞できました。
本来ならアカデミー作品として観る側のハードルも上がり評価も下がるトコロですが、私的にはそれはなかったです。
とても面白かったです。
ただ・・・どうでしょうね。
アカデミー作品として期待した人には。
結構ご都合主義の展開ですし、物語にもアラがあります。
また、テーマとしての社会性はそれほど濃くはありませんし、アカデミックな映画かと言えばそうでもない。
これがパルム・ドール&アカデミー賞か?と言われれば返答に困りますね。
私としては
美しい映像、巧みな構成、センスの良い演出が
嘘を嘘と思わせない一級の娯楽作品に昇華させた。
それが受賞の理由だと思っています。
そして今回はカンヌもアカデミーも本作に対抗できる作品がなかったのでしょう。
本作が一番面白かった。
それ以上も以下でもない。
そう思いたいです。
私が一番楽しみなのは、受賞により監督がもっと金をかけてもっと面白い作品を作ってくれる事だけです。
監督の次回作に期待しつつ、まだ観ていない「スノーピアサー」と「オクジャ」を観てみたいと思います。
◆「パラサイト 半地下の家族 PARASITE」 2019年韓国 【132分】
監督:ポン・ジュノ 脚本:ポン・ジュノ/ハン・チンウォン 撮影:ホン・ギョンピョ 音楽:チョン・ジェイル 出演:ソン・ガンホ/イ・ソンギュン/チョ・ヨジョン/チェ・ウシク/パク・ソダム/イ・ジョンウン/チョン・ジソ/チョン・ヒョンジュン/チャン・ヘジン/パク・ソジュン
2019年アカデミー賞作品賞、監督賞、脚本賞受賞
2019年カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞
2019年ゴールデン・グローブ外国語映画賞受賞
2019年英国アカデミー賞脚本賞、外国語映画賞受賞
2019年セザール賞外国映画賞受賞
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やっとの鑑賞です。
韓国ドラマを小馬鹿にしていた私が、「殺人の追憶」で衝撃を受け、「韓国映画面白れぇ!」と韓国映画を観るようになったきっかけを作ってくれた監督で、「ほえる犬は噛まない」「グエムル-漢江の怪物-」「母なる証明」も大好きな作品です。
また主演のソン・ガンホ氏も「この人の出ている韓国映画ならハズレなし!」と思わせてくれた俳優です・・・実際はハズレもありましたが(笑)。
私にとってはそんな二人なのでアカデミー賞うんたらを抜きにしても期待せずにはいられない作品でした。
思いっきり期待して鑑賞。

コメディで始まり、ホラーサスペンスとなり、ファンタジーで終わる作品です。
要所要所に格差社会を揶揄するブラックユーモアが散りばめられていますが、基本的にはエンターティメント。
難しく考えず観れば、笑える個所や恐怖に感じる箇所が人それぞれに違うかもしれません。
監督の風刺的&残酷な描写が好きな私としては、「監督らしい」と感じる作品でした。
132分、飽きることなく鑑賞できました。
本来ならアカデミー作品として観る側のハードルも上がり評価も下がるトコロですが、私的にはそれはなかったです。
とても面白かったです。
ただ・・・どうでしょうね。
アカデミー作品として期待した人には。
結構ご都合主義の展開ですし、物語にもアラがあります。
また、テーマとしての社会性はそれほど濃くはありませんし、アカデミックな映画かと言えばそうでもない。
これがパルム・ドール&アカデミー賞か?と言われれば返答に困りますね。
私としては
美しい映像、巧みな構成、センスの良い演出が
嘘を嘘と思わせない一級の娯楽作品に昇華させた。
それが受賞の理由だと思っています。
そして今回はカンヌもアカデミーも本作に対抗できる作品がなかったのでしょう。
本作が一番面白かった。
それ以上も以下でもない。
そう思いたいです。
私が一番楽しみなのは、受賞により監督がもっと金をかけてもっと面白い作品を作ってくれる事だけです。
監督の次回作に期待しつつ、まだ観ていない「スノーピアサー」と「オクジャ」を観てみたいと思います。
◆「パラサイト 半地下の家族 PARASITE」 2019年韓国 【132分】
監督:ポン・ジュノ 脚本:ポン・ジュノ/ハン・チンウォン 撮影:ホン・ギョンピョ 音楽:チョン・ジェイル 出演:ソン・ガンホ/イ・ソンギュン/チョ・ヨジョン/チェ・ウシク/パク・ソダム/イ・ジョンウン/チョン・ジソ/チョン・ヒョンジュン/チャン・ヘジン/パク・ソジュン
2019年アカデミー賞作品賞、監督賞、脚本賞受賞
2019年カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞
2019年ゴールデン・グローブ外国語映画賞受賞
2019年英国アカデミー賞脚本賞、外国語映画賞受賞
2019年セザール賞外国映画賞受賞
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