荒雑録三池崇史監督　「初恋（2019）」

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» 2023 . 07

三池崇史監督　「初恋（2019）」

レンタルDVDで映画「初恋」を観る。

新宿・歌舞伎町。

天才プロボクサーの葛城レオは、格下相手にまさかのＫＯ負けを喫し、その後の診察では病に侵されていて余命わずかと告げられる。

自暴自棄になり夜の街をさまよっていたレオは、必死で逃げる少女とすれ違い、追ってきた男をパンチ一発で倒してしまう。

その男は、ヤクザと手を組む悪徳刑事だった。

一方、モニカと名乗った少女は、父親の借金のせいでヤクザに囲われていた。

こうしてひょんな成り行きから、モニカの逃亡を手助けするハメになるレオだったが…。

★★★★★★★・・・（7/10）

中身とタイトルが合っていないアクション映画・・・・と聞き興味を持ってレンタルしました。

そう言えば2006年の宮崎あおい主演の映画「初恋」も内容は“三億円事件”をモチーフにした映画でしたね。

こちらは・・・・と言いますと

って言うか、これ三池作品だったのですね。

破天荒で荒いストーリーに息つく暇もないスピーディーな展開。

ヤバイ奴らのエロと暴力の大暴走。

・・・これのどこが「初恋」ですかね(笑)。

最近では漫画の原作ばっかりで、何か丸くなったんじゃないかな・・・・なんて思っていた三池監督ですが、本作ではそのやんちゃで破天荒な健在ぶりを遺憾なく発揮しています。

また、出てくるキャラが濃くて多いのですがそれを無駄なく生かし切るオリジナルの脚本＆演出はお見事。

実は私・・・主役の女性は“前田敦子”だと勘違いしていましたが、途中で気が付きました・・・オーディションで3,000人の中からヒロインに選ばれた方なんですね、どおりで上手いわけだ。

ドンちゃん騒ぎのクライマックスが終わった後のエピローグからエンドロールに至るまでの過程が美しくて優しい・・・これがタイトルの「初恋」の部分なのでしょう・・・正直、タイトルの意味は分からんけど。

とても面白かったです。

チラシにある「喜怒哀楽・すべてが詰まった、人生で最高に濃密な一夜を描く極上のラブストーリー」とまでは行かないまでも、115分飽きることなく画面に噛り付いた映画でしたね。

ベッキーが怖くて笑えて、一番印象に残っています。

◆「初恋」 2019年／日本　【115分】
監督：三池崇史　脚本：中村雅　撮影：北信康　音楽：遠藤浩二　出演：窪田正孝／大森南朋／染谷将太／小西桜子／ベッキー／三浦貴大／藤岡麻美／顔正國／段釣豪／矢島舞美／出合正幸／村上淳／滝藤賢一／ベンガル／塩見三省／内野聖陽

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