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トマス・ハリス著 「カリ・モーラ」

トマス・ハリス著 高見浩訳 「カリ・モーラ」(新潮文庫/2019年8月第1刷)を読む。

karimo-ra002.jpg

マイアミに暮らす美貌のカリ・モーラは25歳。

故国のコロンビアでの凄惨な過去を背負い、移民として働きながら、獣医になることを夢見ている。

彼女は麻薬王の邸宅管理のバイトがきっかけで、屋敷に隠された金塊を狙う犯罪集団の作戦に巻き込まれ、彼らと対立する臓器密売商の猟奇殺人者シュナイダーの妄執の的にもなってしまい―。

極彩色の恐怖と波乱の展開に震える傑作サイコ・スリラー。

あとがき:高見浩


★★★★★★・・・・(6/10)

あの「ブラックサンデー」の、

あの「羊たちの沈黙」をはじめとする“レクター四部作”の

トマス・ハリスです。

作家としてはいままで5作しか書いていませんが、そのすべてがヒットし映画化されています。

そんな著者の13年ぶりの新作。

期待するなと言う方が無理ですし、おのずとこちらテンションも期待度も上がります。

刊行されたのは知っていましたが、やっとの購入、読み始めました。

karimo-ra004 (1)

映像的な描写で文章も読みやすく、オッさんには文字も大きめ(?)なのは助かります。

ですが・・・何か、先に進むのが遅い。

物語も、コチラが頁をめくる手も。

決して面白くない事はないのですが、どこかのめり込めない自分がいます。

かつて麻薬王が住んでいたマイアミの豪邸を舞台に、屋敷に隠された金塊をめぐって繰り広げられる犯罪集団の攻防。

そこに巻き込まれる邸宅管理のバイトをしている主人公(女性)。

煽り文ではサイコ・スリラーとなっていましたが、どちらかと言うとエルモア・レナードを彷彿させるパルプ・ノワール。

どこかB級の匂いがします・・・そこは好みなんですがね。

最初からそう思って読んでいたら違ったのかもしれませんが、こちらの勝手な期待しすぎでイマイチなのかもしれません。

なんせ、どうしても若いヒロインと言うと「羊たちの沈黙」と比べてしまうので。

karimo-ra004 (2)

まぁ・・・普通に面白かったです。

ただ、この主人公で続編があるとしても「読みたい!!」とはあまりおもわないでしょうか。

著者もご高齢なのでシリーズにはならないと思いますが、これが著者の最後の作品になったら悲しいかな。

映画化があるとしたら、そちらの方がより面白い作品になりそうです。

karimo-ra.jpg
◆Thomas Harris 「Cari Mora」 (2019/USA)

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