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ピエール・ルメートル著 「死のドレスを花婿に」

ピエール・ルメートル著 吉田恒雄訳  「死のドレスを花婿に」 (文春文庫/2015年刊)を読む。

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ソフィーは怯えていた。

かつては優秀なキャリアウーマンだった彼女には秘密があった。

ときに奇行を起こし、そのことをまるで記憶していないのだ。

そのせいでソフィーは職も地位も失ったのだった。

自分は正気を失ったのか。

恐怖を抱えながらも、高名な政治家の家でベビーシッターをつとめるソフィーだったが、ある日、決定的な悲劇が訪れ、彼女は恐慌にかられて逃亡を開始した。

自分は人を殺したのか?

自分は狂気に捕らわれてしまったのではないのか?

そんな彼女をずっと見つめるフランツ。

彼の暗い歩みとソフィーの狂気の逃亡が交差するとき、おそるべき罠が全貌を明らかにする!

底知れぬ狂気と悪意が織りなす恐怖の犯罪計画。

驚愕の四部構成の最後に浮かび上がるのは恐怖の肖像――あなたの心を凍らせる衝撃と恐怖の傑作サスペンス。

★★★★★★★・・・(7/10)

刺激の強いミステリが読みたくて、古本屋で購入。

さすがに著者、最初からグロさ全開の主人公視点の逃亡劇。

「どうして主人公がそうなったのか?」と言う謎を引っ張って物語は疾走します。

そして第2章ではその原因が別の人物の視点で語られ、第3章ではその2人の関係が明らかになり・・・

最終章ではどんでん返しのどんでん返し。

警察ってバカなの?と言う疑問は残りますが

最後は爽快感と不快感の入り混じったカタルシス。

とても面白かったです。

著者の作品はカミーユ警部三部作があまりにも悲惨すぎて、読むのを止めようと思っていたのですが、本作を読んだらまた別の作品も読みたくなる中毒性がありますね。

決して気分のいいお話じゃないんですが、本作のように救い(?)のあるラストなら、また読みたいと思います。

映像化されたら面白そうですが、一歩間違えたらとんでもないB級映画になりそう・・・

まぁ、それはそれで逆に面白そうですが(笑)。

pie-rurume-torunoiyamisu.jpg
◆Pierre Lemaitre「Robe de marié 」(2009/FRA)

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テーマ : ミステリ
ジャンル : 小説・文学

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