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大沢在昌著 「鮫島の貌」

大沢在昌著「鮫島の貌 新宿鮫短編集」(光文社/カッパ・ノベルス/2014年刊)を読む。

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新宿署刑事・鮫島。

警察内の不祥事に巻き込まれたが一人屈せず、上層部や同僚には疎んじられ、食いついたら離れない単独捜査で、犯罪者には「新宿鮫」と恐れられる男。

彼が街を行けば、ドラマが生まれる。

新宿署異動直後の鮫島を襲う危機を描く作品や、腐った刑事や暗殺者との対決、人気コミック「こちら葛飾区亀有公園前派出所」両津勘吉、「エンジェル・ハート」冴羽〓(りょう)が登場する異色作、『狼花新宿鮫9』のサスペンスフルな後日談など、「鮫」にしかない魅力が一編一編に凝縮された全10作。

【収録作品】
区立花園公園/夜風/似た者どうし/亡霊/雷鳴/幼馴染み/再会/水仙/五十階で待つ/霊園の男

★★★★★★・・・・(6/10)

古本屋で見つけ

「あれ、これって読んでいなかったっけ?」

と思い購入。

そうですね、「絆回廊 新宿鮫Ⅹ」を読み終わり、その後に本作が刊行されましたが、「新宿鮫Ⅺ」が発刊されるまでは読まないでおこうと“とっておいた”一冊です。

「そう言えば新刊が発刊されたはず」と思い、読み始めましたが・・・短編集って事もあり、あっと言う間に読了です。

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※映画版鮫島=真田広之

新宿署に配属された若き鮫島の姿を桃井課長の目を通して語られる「区立花園公園」を筆頭に

「夜風」「亡霊」「雷鳴」「再会」「水仙」「五十階で待つ」「霊園の男」は短いながらも新宿鮫の世界観を浮き彫りにするハードで魅力的な短編。

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※ドラマ版鮫島=舘ひろし

本編と離れたお遊びの作品としては

「似た者どうし」は“晶”と新宿のスイーパー“あの男”の相棒である“香”が知り合う話。

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※あの男と香

“藪さん”が苦手な「幼馴染み」は亀有派出所で有名な“あのお方”。

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※あのお方の実家

「幼馴染み」は以前に「小説こちら葛飾区亀有公園前派出所」で読みましたが、「似た者どうし」は何かの記念作品でしょうか?

漫画と小説と言うジャンルの違う世界観のお話を、無理なくサラリと繋げる著者の手腕はお見事です。

そう言えば以前に読んだ今野敏氏の安積班シリーズにチラリとパトレイバーが出てきたけど、あれはかなり違和感があったと記憶します。

さて、とても面白かったのですが、やっぱり読んでしまうと短編なだけに物足りなさが残ってしまうトコ。

本来なら続けて「暗約領域 新宿鮫Ⅺ」を読みたいのですが・・・

そちらはまだ、ノベルスにも文庫本にもなってないんですよね。

前回は我慢できずに単行本で読んでしまったので、古本屋で購入するまで、ずいぶん時間がかかりました。

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ノベルスでの発刊だったころが懐かしいです。

単行本の新書は金銭的にもスペース的にもちょっとキツイ。

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さて・・・どうしましょう。

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