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フリーマントル著 「片腕をなくした男(下)」

ブライアン・フリーマントル著 戸田裕之訳「片腕をなくした男(下)」(新潮文庫/2009年刊)を読む。

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遺体の身元はつかめない。

盗聴器を仕掛けた犯人も二重スパイも見つけられずにいる。

焦るチャーリーをよそに、マスコミは事件を大々的に報道し、英露関係の危機が高まっていた。

そんな折、必要以上に接触してくるCIA工作員。

アメリカは何を企んでいるのか。孤立無援のチャーリーは一世一代の賭けに出ようとするがその勝算は……。

シリーズの行方を大きく暗示する緊迫の最新作!


★★★★★★★・・・(7/10)

誰も信用できない孤立無援の中で奮闘する主人公にかつてのシリーズを彷彿させ、最後のどんでん返しには驚き。

チャーリー・マフィンの復活です。

いや~面白かった。

【ネタバレ注意】

図らずしも壮大な陰謀を暴いてしまった主人公は本来なら賞賛される所ですが、そこはそれ主人公のやり方は周りを混乱させ関わったものを犠牲者にする、組織としては許されない独自の理屈。

この世界ではあたりまえでしょうが、少なくとも彼の告発により数人の死傷者が出ます。

また、彼自身も世界中に顔が知られてしまったため、スパイとしての引退が最後に明示されます。

何より主人公には家族の亡命の暗澹が一番の問題。

物語が面白くなってきた分、タイムリミットが迫ってきている緊張感のあるラストでした。

本作を読み終わったら、しばらく別の本を読むつもりでしたが

これは待ちきれません。

すぐに続編の「顔をなくした男」を読み始めたいと思います。

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◆Brian Freemantle 「RED STAR RISING」(2008/GBR)

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ジャンル : 小説・文学

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