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貫井徳郎著 「微笑む人 (2012)」

貫井徳郎著 「微笑む人」(実業之日本社文庫/2012年8月刊)を読む。

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エリート銀行員の仁藤俊実が、「本が増えて家が手狭になった」という理由で妻子を殺害。

小説家の「私」は事件をノンフィクションにまとめるべく、周辺の人々への取材を始めた。

「いい人」と評される仁藤だが、過去に遡るとその周辺で、不審な死を遂げている人物が他にもいることが判明し……。

理解不能の事件の闇に挑んだ小説家が見た真実とは!?

戦慄のラストに驚愕必至!

ミステリーの常識を超えた衝撃作。

解説:末國善己


★★★★★・・・・・(5/10)

古本屋で見つけ、面白そうなので購入。

どうやら昨年に松坂桃李氏主演でテレビドラマ化されているらしいのですが・・・・見逃してますね。

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それを知らないで読み始めたので、私の頭の中のイメージでは主人公は向井理氏で出来上がってしましました(ちなみに殺される奥さんは国仲涼子さんで)。

出だしはかなり魅力的でした。

動機が理解できない殺人者の正体を探る主人公の作家。

そして浮かび上がる不審な死を遂げた犯人の知人たち。

著者の「愚行録」を彷彿させ、煽り文の「戦慄のラストに驚愕必至!」にどんでん返しの結末を期待。

ノンフィクションっぽく語られるので、多少のまどろっこしさを感じましたが、我慢しながら一気にラストまで・・・・

【ネタバレ注意】

「戦慄のラスト!驚愕必至!」

の文字もある意味嘘ではないでしょう。

「人は自分の見たいようにしか他人を見ない」

「人はわかりやすいストーリーを聞いて安心する」


作中の言葉で、物語のキーワードです。

なので、本作はこの終わり方でいいのでしょう。

ですが読者としては

主人公の見たいように犯人を観、聞いて安心するわかりやすいストーリー

を望み、

何も解決しないで、読者が驚愕するラスト

は望んでいませんでした。

正直、広げに広げた風呂敷を「後はあなた方次第」と結ばれたようで、納得できないお話でした。

これが本当にノンフィクションならよろしいのでしょうが、小説としてはどうでしょうか?

期待度が高かった分なおさらでした。

う~ん、ドラマはどうだったのでしょうね・・・逆に興味は沸きましたが。

とりあえず

著者の作品はしばらく遠慮します。

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テーマ : ミステリ
ジャンル : 小説・文学

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