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深木章子著 「鬼畜の家」

深木章子著 「鬼畜の家」(講談社文庫/2014年6月第3刷)を読む。

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「おとうさんはおかあさんが殺しました。おねえさんもおかあさんが殺しました。おにいさんはおかあさんと死にました。わたしはおかあさんに殺されるところでした……」

我が家の鬼畜は、母でした――。

保険金目当てに次々と家族を手にかけていく母親。

巧妙な殺人計画、殺人教唆、資産の収奪…… 信じがたい「鬼畜の家」の実体が、唯一生き残った末娘の口から明らかに。

母の異常犯罪とは!

※解説 「名人職人の華麗な柱時計」 島田荘司


★★★★★★・・・・(6/10)

著者の作品を読むのは初めて。

弁護士を60歳でリタイアした後、作家に転身した方だそうです。

本作は2010年第3回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞したデビュー作。

凄いですね・・・感心いたします。

ただ、そのせいでしょうか。

出だしはまどろっこしくてテンポが遅く、ちょっと読みづらく感じました。

元警察官の探偵が、関係者に証言を取っていくインタビュー方式でストーリーが語られ、最後にはどんでん返しが待っているサスペンス。

煽り文の母親の鬼畜ぶりが長々と語られるのかと思うとページをめくる手も遅くなってしまいましたが、この“どんでん返し”を予感させる中盤より物語が俄然面白くなり、まどろっこしいと感じた部分も綿密な伏線に思えて来るのが不思議。

ミステリの王道と呼べるようなあのトリックと叙述トリック。

正直、目新しさはありませんし、リアリティに欠けると思う部分はありますが、話の流れや伏線、また後味の悪さがそれを払拭させてくれたかな。

面白かったです。

ガツンと来るミステリではありませんが、島田荘司氏の解説に納得。

機会があれば著者の別の作品も読んでみたいです。

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テーマ : ミステリ
ジャンル : 小説・文学

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