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フリーマントル著 「殺人にうってつけの日」

ブライアン・フリーマントル著 二宮磬訳 「殺人にうってつけの日 Time to Kill」(新潮文庫/2007年11月刊)を読む。

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協力者の元KGBスパイに裏切られ、妻まで奪われた末に逮捕。

元CIA工作員メイソンは、獄中で15年ものあいだ、彼らに対して鉄壁の復讐計画を練り続けていた。

ハッキング技術の習得、肉体の鍛錬、周倒な下準備。

あらゆる手段を駆使して元妻の幸福な家庭に迫る復讐者が、照準を合わせた意外な人物とは。

情報のプロ同士が繰り広げるすさまじい頭脳戦、巨匠による最高峰サスペンス。

【訳者あとがき:二宮磬】


★★★★★★★・・・(7/10)

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前回読んだときは「著者との一区切りが出来た」など書きましたが、結局また買ってしまいました(笑)。

ノン・シリーズである本作はいつものエスピオナージュではなく、元CIA工作員の復讐劇。

前半は完全犯罪を目論む復讐者の綿密な計画準備と標的となる家族の幸せな家庭の対比としのびよる影。

復讐の実行までちょっとまどろっこしく感じる部分もありますが、この犯人の固執ぶりがあってこそ後半よりの復讐劇が映えてくる。

後半、復讐決行から物語は加速して、一気に最後まで。

前半の長かった前置きがどこへやら?って気もしないのではないですが、

とても面白かったです。

著者の魅力の一つにその心理描写があります。

本作は復讐に獲りつかれた元CIAの主人公と狙われる元KGBの男の心理が緻密に描かれています(現CIAの職員もね)。

おまけにそれをクドクドしないでサラっと描いているのも旨いなと感じさせますね。

う~ん、どうやら著者とはまだ区切りは付かないようです。

今度は別シリーズを読もうかな・・・なんて考えています。

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◆Brian Freemantle 「Time to Kill」 (2006/GBR)

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