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誉田哲也著 「ノーマンズランド」

誉田哲也著 「ノーマンズランド」(光文社文庫/2020年11月初版)を読む。

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東京葛飾区のマンションで女子大生が殺害された。

特捜本部入りした姫川玲子班だが、容疑者として浮上した男は、すでに別件で逮捕されていた。

情報は不自然なほどに遮断され、捜査はいきづまってしまう。

事件の背後にいったい何があるのか?

そして二十年前の少女失踪事件との関わりは?

すべてが結びついたとき、玲子は幾重にも隠蔽された驚くべき真相に気づく!

○「解説ー歯ごたえのない事件は、やがて奇怪な事件へ」 村上貴史(ミステリ評論家)


★★★★★★★・・・(7/10)

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「ストロベリーナイト」もしくは「姫川玲子シリーズ」の第9冊目の長編です。

なんか、回を重ねるたびにテーマが重くなって来ていると思うのは私だけでしょうか。

今回は北朝鮮の拉致問題。

最終的には一つの事件として結末を迎えますが、そこに至るまでの状況が読んでいる側にも圧し掛かってくる重いテーマでした。

ただ、その割には結末があっけない感もありますが、姫川シリーズでこれ以上の展開は出来ないのも納得できます。

テーマが重い反面、捜査陣に元姫川班の湯田が戻ってきたり、「たもっつあん」が登場したり、日下が姫川を守ったりと、お馴染みのメンバーが揃い、落ち込んだ姫川をサポートする姿には心温まります。

代わりに今回は新姫川班のメンバーは影が薄かった。

個人的に意外だったのがガンテツですね。

今回は彼の過去を垣間見る場面がありましたが、ここまで裏の世界に沈んでいるとは意外でした。

いつかは本当に姫川と対決する時が来る予感をさせます。

あと、新しくレギュラー入りしそうな武見検事。

出だしから私は好きなキャラで、何で姫川が「むかつく」を繰り返すのか分かりませんでしたが、最後には納得。

これからの2人関係に期待します。

ちょっと不満だったのは、本来、姫川の追っていた殺人事件の結末がサラっとしか描かれていない事。

ですが、著者のことですから、短編集と聞く次回作でそこら辺は描かれているのでしょうね。

乞うご期待です。

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