荒雑録堤幸彦監督　「ファーストラヴ（2021）」

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» 2023 . 07

堤幸彦監督　「ファーストラヴ（2021）」

レンタルDVDで映画「ファーストラヴ」を観る。

アナウンサー志望の女子大生・聖山環菜が、父親を刺殺した容疑で逮捕される。
事件はメディアでも大きく取り上げられ、取り調べで環菜が語った“動機はそちらで見つけてください”という挑発的な言葉も注目を集めることに。
そんな中、公認心理師の真壁由紀が、この事件のルポルタージュを依頼され取材に乗り出す。
一方、国選弁護人として環菜の弁護に当たるのは、由紀の夫・我聞の弟で、由紀の大学時代の同級生でもある庵野迦葉だった。
由紀は迦葉と協力して本当の動機を突き止めるべく、環菜との面会を重ねていくのだったが…。

★★★★★・・・・・（5/10）

内容を知らずに鑑賞したが、どうやらカミさんはYouTubeで既に鑑賞済みらしいです。

観始めは

父親を殺した女子大生が本当は被害者なのか？　それとも稀代のサイコパスなのか？

ってお話だと思い観ていましたが、物語はそれほど単純ではなく・・・おまけに主人公の心理師の過去や、弁護士との関係など枝葉がどんどん増えていく。

女子大生が父親を刺したのは明白だが、その動機を解き明かす事によって、彼女が被害者でありえる真実が見えてくる・・・って話に転換。

う～ん、結構リアルで重い内容なのですが、監督・脚本か？それとも出演者か？

すごく軽い雰囲気で物語は進みます。

観ようによっては生理的に嫌悪感を憶える場面はあると思うのですが、なんかそこら辺もライトに語られている気がしました（タイトル含）。

お久しぶりの窪塚洋介さんの出演にコチラとしては（勝手に）どんでん返しを期待しましたが、結局はすごくいい旦那で終了。

ヒューマンドラマとサスペンス＆ミステリーのバランスが悪く、観ているコチラとしてもどっちにも振り切れないもどかしさが最後まで残りました。

意地の悪い言い方をすると

少女に対する性的虐待を描いていながらも、タイトルや出演者で綺麗にコーティングして、ファンやカップルも安心して観られる作品にまとめ上げた物語。

原作は未読ですが、そんな印象を持った映画です。

※芳根京子さんは良かったです！

◆「ファーストラヴ」 2021年／日本　【119分】
監督：堤幸彦　原作：島本理生　脚本：浅野妙子　撮影：唐沢悟　音楽：アントンジュリオ・フルリオ　主題歌：Uru　出演：北川景子／中村倫也／芳根京子／石田法嗣／清原翔／板尾創路／高岡早紀／木村佳乃／窪塚洋介

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