fc2ブログ

京極夏彦著 「今昔百鬼拾遺 天狗」

京極夏彦著 「今昔百鬼拾遺 天狗」(新潮文庫/2019年7月二刷)を読む。

20221031001 (4)

昭和29年8月、是枝美智栄は天狗伝説の残る高尾山中で消息を絶った。
約2か月後、遠く離れた群馬県迦葉山で女性の遺体が発見される。
遺体は何故か美智栄の衣服を身にまとっていた。
この謎に、旧弊な家に苦しめられてきた天津敏子の悲恋が重なり合い――。
科学雑誌『稀譚月報』記者・中禅寺敦子、代議士の娘にして筋金入りのお嬢様=篠村美弥子、そして、これまで幾つかの事件に関わってきた女学生・呉美由紀が、女性たちの失踪と死の謎に挑む。
定価:本体710円(税別)


★★★★★★★・・・(7/10)

2作目の「今昔百鬼拾遺 河童」より本作が先に手に入ったのでコチラを先に読み始めました。

京極堂の妹で雑誌記者の中禅寺敦子と、「絡新婦の理」に登場した呉美由紀が難事件を解決する「百鬼夜行」スピンオフ第3弾。

今回は「百器徒然袋―雨」に登場した代議士の1人娘・篠村美弥子も参戦し、姦しくも勇ましく事件解決に奮闘します・・・あれ、姦しいってのも差別用語か?

本作のテーマはまさにそれでジェンダーと男尊女卑とそれを形成する日本の古い家制度。

今の世代の若者が読んでも分かりやすいお話です。

その分、ちと妖怪=今回は天狗の蘊蓄が少なかった気がするのは私だけでしょうか。

「河童」は読んでいないのですが、中禅寺敦子が謎を解き、最後に呉美由紀が説教をするのがこの作品のパターンなのかな。

今回の中禅寺敦子が鈴を持って謎を解くシーンは京極堂を彷彿させちょっとワクワクしましたね。

やっぱり、「百鬼夜行」シリーズは面白い。

近日中に「河童」も購入する予定ですが、できればコチラが「河童」を読み終わる頃には本編の新作と聞いている「鵺の碑(ぬえのいしぶみ)」が発売される事を望みます。

imadamoderu002.jpg imadamoderu01.jpg
※顔を隠したこちらのモデルも「鬼」と同じく今田美桜さんだそうです。

ブログランキングに参加しています!
FC2 Blog Ranking

バナー0720

関連記事

テーマ : ミステリ
ジャンル : 小説・文学

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

Tommy荒野

Author:Tommy荒野
わかちゃいるけど
やめられない。
そんなのばかり。

最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
カテゴリー
FC2カウンター
FC2ブログランキング

FC2ブログランキング

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

カレンダー
08 | 2023/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
フリーエリア
ブログランキング・にほんブログ村へ
ブログ内検索
RSSフィード
リンク