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真梨幸子著 「みんな邪魔」

真梨幸子著「みんな邪魔」(幻冬舎文庫/2022年2月第14版)を読む。

20221129001 (3)

少女漫画『青い瞳のジャンヌ』をこよなく愛する”青い六人会”。
噂話と妄想を楽しむ中年女性たちだったが、あるメンバーの失踪を機に正体を露にし始める。
飛び交う嘘、姑息な罠、そして起こった惨殺事件——。
辛い現実から目を背け、ヒロインを夢見る彼女たち。
その熱狂が加速する時、また新たな犠牲者が……。
殺人鬼より怖い平凡な女たちの暴走ミステリ。

解説 「イヤミスの百パーセント濃縮原液。真梨幸子の集大成」 千街晶之
定価(本体762円+税)


★★★★★★・・・・(6/10)

面白そうだと購入したのですが、そう言えば2月に著者の「アルテーミスの采配」を読んでイヤな気分になったのを忘れていました。

いえ、著者はイヤミスの旗手なのでそりゃ読む側が悪いのですが(笑)。

で、覚悟して読み始めました。

まぁ、毎回書いているのですが、この方の作品って、オッさんよりも女性が読んだ方がドロドロの部分は共感出来て面白いと思います。

今回は往年の人気少女漫画を愛する中年女性たちの狂気と暴走。

発刊時は「更年期少女」とのタイトルだったとか。

6a0da30fd841b8dbd7d87bf95ef2ead6.jpg ※「更年期少女」表紙

最初はカタカナ名前(ミレーヌ、ジゼル、ガブリエル)が分かり辛く巻頭の登場人物の説明を何度も見返しながら読んでおりました。

登場人物の1人1人が周りに追いつめられ、精神的に壊れ、暴走する過程が、胸糞が悪くも面白いです。

で、肝心な事件の顛末と犯人はと言うと・・・・

そうですか、そう来ましたか。

そう言えば、作中ではそんな事は一言も言っていませんね、読む側が勝手にそう思い込んでいた・・・って事ですね。

と言うか、本作は先ほど私が書いた

1人1人が周りに追いつめられ、精神的に壊れ、暴走する過程

が面白い作品なので、犯人探しやトリック、結末などは二の次かもしれません。

オタクコミュティの中での現代の社会問題や貧富差、人間関係の嫉妬やねたみ、支配欲等々。

ただ、個人的には

ちょっと一旦落ち着こう

と作者に言いたくなる文章や展開がありましたが・・・これは好みの問題かな。

前回読んだ「アルテーミスの采配」よりも面白く読めましたが

やっぱり暫くは著者の作品はいいかな・・・。

イヤミスって、結構体力持っていかれるんですよね。

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テーマ : ミステリ
ジャンル : 小説・文学

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