荒雑録
映画、小説、漫画他、個人的趣味の感想、記録。
瀬々敬久監督 「護られなかった者たちへ (2021)」
レンタルDVDで映画「護られなかった者たちへ」を観る。

東日本大震災から10年目の仙台で、全身を縛られたまま放置され餓死させられるという不可解な殺人事件が2件続けて発生する。
その残忍な殺し方から怨恨の線が有力視されたが、被害者はいずれも人格者として知られ、誰かから恨みを買うようには思えなかった。
そんな中、事件を追う笘篠刑事は、被害者がかつて同じ福祉保健事務所に勤務していた事実を突き止める。
そしてある事件で服役し、出所したばかりの男・利根が捜査線上に浮上してくるのだったが…。
【点数】 ★★★★★★★・・・(7/10)
【感想・コメント】
原作者の小説は読んだ事はありませんが「夜がどれほど暗くても (2020)」「セイレーンの懺悔 (2020)」「ドクター・デスの遺産 -BLACK FILE- (2020)」「さよならドビュッシー (2012」とドラマもしくは映画化された作品は観ております。
その内の3作品は昨年に観ていて、「あぁ、売れている作家さんなんだな・・・」と思っておりました。
また瀬々監督の作品は「楽園 (2019)」「友罪 (2017)」「64-ロクヨン-前・後編 (2016)」「アントキノイノチ (2011)」などを観ていて「菊とギロチン(2018)」はいずれ観ようと思っていました。
両者とも現代社会の問題を提起したいわゆる社会派ミステリが多く、その作品は暗くて重い印象があります。
なのでレンタル店で躊躇しながらも、豪華俳優陣の名前に惹かれレンタル。
本作は生活保護受給の問題に東日本大震災を絡ませ、法律と役所と人との問題に切り込んだ難しい作品です。
それだけにこの主役級の豪華な俳優陣の演技が必要だったのでしょうが、単純にミステリとして楽しむには内容的にはチト辛いかもしれませんのでご注意を。
全体的に多少の長さは感じましたが、飽きる事無く最後まで鑑賞。
面白かったです。
それぞれの立場の人間がそれぞれの苦しみを抱えながらも生き抜こうとする姿を観ている側がどう捉えるか。
災害や福祉と共に日本人だから故の考え方にも疑問が投げかけられます。
作中の登場人物が言った「声を上げてください」との台詞が胸に残りました。
ただ、個人的には「?」と思ってしまう場面が所々にあり、原作なのか脚本なのかどこか整理されていない強引な印象がありました。
佐藤健くん・・・アクション映画が多いのであまり演技を気にしてはいませんでしたが、本作のどこか危なそうな兄ちゃん役はお見事でした。
阿部寛さんは以前にも増して台詞が聞き取り辛かったです(笑)。
ラストの2人の繋がりはフィクションなので、許される範囲内かな・・・・・・?」

一番引っかかったのは
女性一人であんな事をできるものだろうかって事ですね。
まぁ、清原果耶さんが日本アカデミー賞で最優秀助演女優賞を受賞した作品なので、そこは良しとしましょうか。
◆「護られなかった者たちへ」 2021年/日本 【134分】
監督:瀬々敬久 原作:中山七里 脚本:林民夫/瀬々敬久 撮影:鍋島淳裕 音楽:村松崇継 主題歌:桑田佳祐
出演:佐藤健/阿部寛/清原果耶/林遣都/永山瑛太/緒形直人/吉岡秀隆/倍賞美津子/岩松了/波岡一喜/鈴木将/奥貫薫/西田尚美/千原せいじ/石井心咲/原日出子/鶴見辰吾/三宅裕司
※日本アカデミー賞2021年最優秀助演女優賞受賞(清原果耶)
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東日本大震災から10年目の仙台で、全身を縛られたまま放置され餓死させられるという不可解な殺人事件が2件続けて発生する。
その残忍な殺し方から怨恨の線が有力視されたが、被害者はいずれも人格者として知られ、誰かから恨みを買うようには思えなかった。
そんな中、事件を追う笘篠刑事は、被害者がかつて同じ福祉保健事務所に勤務していた事実を突き止める。
そしてある事件で服役し、出所したばかりの男・利根が捜査線上に浮上してくるのだったが…。
【点数】 ★★★★★★★・・・(7/10)
【感想・コメント】
原作者の小説は読んだ事はありませんが「夜がどれほど暗くても (2020)」「セイレーンの懺悔 (2020)」「ドクター・デスの遺産 -BLACK FILE- (2020)」「さよならドビュッシー (2012」とドラマもしくは映画化された作品は観ております。
その内の3作品は昨年に観ていて、「あぁ、売れている作家さんなんだな・・・」と思っておりました。
また瀬々監督の作品は「楽園 (2019)」「友罪 (2017)」「64-ロクヨン-前・後編 (2016)」「アントキノイノチ (2011)」などを観ていて「菊とギロチン(2018)」はいずれ観ようと思っていました。
両者とも現代社会の問題を提起したいわゆる社会派ミステリが多く、その作品は暗くて重い印象があります。
なのでレンタル店で躊躇しながらも、豪華俳優陣の名前に惹かれレンタル。
本作は生活保護受給の問題に東日本大震災を絡ませ、法律と役所と人との問題に切り込んだ難しい作品です。
それだけにこの主役級の豪華な俳優陣の演技が必要だったのでしょうが、単純にミステリとして楽しむには内容的にはチト辛いかもしれませんのでご注意を。
全体的に多少の長さは感じましたが、飽きる事無く最後まで鑑賞。
面白かったです。
それぞれの立場の人間がそれぞれの苦しみを抱えながらも生き抜こうとする姿を観ている側がどう捉えるか。
災害や福祉と共に日本人だから故の考え方にも疑問が投げかけられます。
作中の登場人物が言った「声を上げてください」との台詞が胸に残りました。
ただ、個人的には「?」と思ってしまう場面が所々にあり、原作なのか脚本なのかどこか整理されていない強引な印象がありました。
佐藤健くん・・・アクション映画が多いのであまり演技を気にしてはいませんでしたが、本作のどこか危なそうな兄ちゃん役はお見事でした。
阿部寛さんは以前にも増して台詞が聞き取り辛かったです(笑)。
ラストの2人の繋がりはフィクションなので、許される範囲内かな・・・・・・?」

一番引っかかったのは
女性一人であんな事をできるものだろうかって事ですね。
まぁ、清原果耶さんが日本アカデミー賞で最優秀助演女優賞を受賞した作品なので、そこは良しとしましょうか。
◆「護られなかった者たちへ」 2021年/日本 【134分】
監督:瀬々敬久 原作:中山七里 脚本:林民夫/瀬々敬久 撮影:鍋島淳裕 音楽:村松崇継 主題歌:桑田佳祐
出演:佐藤健/阿部寛/清原果耶/林遣都/永山瑛太/緒形直人/吉岡秀隆/倍賞美津子/岩松了/波岡一喜/鈴木将/奥貫薫/西田尚美/千原せいじ/石井心咲/原日出子/鶴見辰吾/三宅裕司
※日本アカデミー賞2021年最優秀助演女優賞受賞(清原果耶)
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