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スティーヴン・キング著「任務の終わり(下)」

スティーヴン・キング著 白石朗訳 「任務の終わり 下」 (文春文庫/2021年2月第1刷)を読む。

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何かが起ころうとしていた。
ひどく忌まわしい惨劇が。
奇怪な行動をとりはじめる医師や看護師の目的は何か。
眠れる殺人鬼は何を企てているのか。
事件現場で発見されたゲーム機の秘密とは。
ついに物語はホラーに転じ、悪夢の秒読みが刻まれはじめる。
退職刑事と悪しきものとの最終決戦が豪雪の中で始まる!

著者あとがき:スティーヴン・キング
解説「キング初のミステリ三部作の正体?」 三津田信三(ホラーミステリ作家)
定価(本体940円+税)


【点数】 ★★★★★★★★・・(8/10)

【感想・コメント】

ビル・ホッジス三部作の最終巻の感想ですが、第1作目「ミスターメルセデス」と2作目「ファインダーズ・キーパーズ」を私は読んでいないので、あしからず(「ミスターメルセデス」はドラマで観ております)。

本書は、ホラー小説の大家であるスティーヴン・キングが初めて真正面からのミステリに向き合った3部作ってのがウリだったのですが、最後は抑えていた(?)ホラー要素が一気に爆発したお話でした。

ですが、流石にキング!

そこはミステリ要素を残しながらも、まるっきりのホラーにはならず、それでいてイッキ読みさせる面白い物語に昇華させております。

私は1作目をドラマでしか観ていないので、出だしよりホリーがホッジスと探偵になってコンビを組んでいるのに驚きましたが、後半のジェロームの登場し3人で犯人を追う姿は感動的でした。

こう言う前回の登場人物との交流イコールそれぞれの人物描写や造形は著者の筆力ですね。

作中、(自殺として)殺されていく人物たちのプロフィールをちゃんと織り込んでいくのも旨いと感じます。

読後、タイトルの「任務の終わり(任務終了)」が胸に染み入ります。

とても面白かったです。

本来なら読んでいない前2作を読みたい!と思う所でしょうが、どうやら私の中ではドラマと本作でホッジスシリーズは終了したようで、今はホリーが探偵として登場するらしい「アウトサイダー」が読みたくてたまりません。

ホッジスを失いながらも探偵事務所を引き継ぎ、対人関係に問題がありながらもホッジスの元相棒とコンビを組む(?)女探偵。

とても楽しみです・・・いつ読めるかわからんけど。

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テーマ : ミステリ
ジャンル : 小説・文学

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