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入院中読書【19】 湊かなえ著「カケラ」

院内にあった湊かなえ著「カケラ」(集英社文庫/2023年1月/第1刷)を読む。

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美容外科医の橘久乃は幼馴染みの志保から「痩せたい」という相談を受ける。
カウンセリング中に出てきたのは、太っていた同級生・横網八重子の思い出と、その娘の有羽が自殺したという情報だった。
少女の死をめぐり、食い違う人びとの証言と、見え隠れする自己正当化の声。
有羽を追いつめたものは果たしていったい――。
周囲の目と自意識によって作られる評価の恐ろしさを描くミステリー長編。
解説:友利新(医師)
2019年作品
定価:本体660円+税


【点数】 ★★★★★★★・・・(7/10)

【感想・コメント】

著者の読んだ小説はそれほど多くはありませんが、原作である映画やドラマはほとんど観ておりますので、“好きな作家”と言えます。

ただご存じの方も多いと思いますが“イヤミス”系の作品が多く、読後はちょっと考えさせられるので、私的には入院中はどうかな・・?と思っていましたが、読む本が少なくなった以上は背に腹は代えられません。

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本作の主人公は美容クリニックの40代の美人女医(私的には決して開設の方のイメージではありません)。

ですが彼女の発言は(ほぼ)プロローグとエピローグにしか出て来ず、物語はカノじゃが対面する人たちの一方的な会話で進みます。

第1章は彼女の小学校からの女友達、第2章は人気アイドルを目指す若い女性、第3章は彼女の地元の元カレ(?)・・・と第7章まで話が続く中、一人の女子高生の死の真相とそれに関わりそれぞれの美醜に関する考え方が語られます。

その誰もが偏見を持った悪い人・・・ではありません。

自分の考えを持ち、それを正しいと思い、間違ったことは否定する普通の人たち。

ただ彼女たちは、自分と他者との違いを受け入れられないだけ。

第三者から見ればそこが何とも言えず不気味で歪(いびつ)な形をしているのに、本人は気が付きません。

本社は外見の美醜のこだわりをテーマとしていながら、人の心の歪みを描いた作品です。

死んだ女子高生ははたして幸せだったのか?

読み終わっても整理の付かないこの感覚が著者の面白さであり、イヤミスたる所以でしょう。

とても面白かったのですが

やっぱり入院中に読む作品ではないかも(笑)。

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テーマ : ミステリ
ジャンル : 小説・文学

tag : 小説ミステリドラマイヤミス

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