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入院中読書【29】 恩田陸著「スキマワラシ」

院内にあった恩田陸著「スキマワラシ」(集英社文庫/2023年3月第1刷)を読む。

sukimawarasi0012.jpg

太郎と散多は古道具店を営む兄弟。
ものに触れるとそこに宿る記憶が見えるという散多は、古いタイル~これまでにないほど強烈なイメージを受ける。
そこに映し出されたのは幼い頃に亡くした両親の姿だった。
タイルと両親にまつわる謎と、廃ビルで目撃された少女の都市伝説が交差するとき、時を超えた物語の扉が開く。
兄弟のひと夏の不思議な冒険を描くファンタジックミステリー長編。
文庫本あとがき:恩田陸
※2018~2020年作品
定価:本体1070円+税


【点数】 ★★★★★★★・・・(7/10)

【感想・コメント】

著者の小説を読むのは8作目ぐらいでしょうか。

当たりはずれのある作家だと思いますが、何故か個人的には「好き」は作家に分類されています。

本作は2018年から2020年に連載されていた全14章の長編。

これは・・・・一気に読まず、一章一章ゆっくりと味わいながら読みたいお話で、まさに連載にはぴったりだと思いました。

主人公の語り口調で進行する各エピソードはミステリアスで若干のホラー要素を含みながらもどこか爽やかで懐かしい臭いがします。

主人公自ら言っていた通り話が回りくどいのはたまに瑕ですが、この世界観に浸れる読者には心地よい響き。

私はとても面白かったです。

ただ正直、ラストをちゃんと理解し納得できたかと言えばそうでもないし、それまでの伏線や謎もそのまま残って置き去りにされた感もあります。

ただ、ラストの何とも言えぬ心地よさと爽快感に「まぁ、それでもいいか」と許してしまえるのはこの作家の上手いトコロだと思いました。

時と記憶を繋ぐのがスキマワラシなので、読む側も自由な感覚で本作の不思議な部分を埋めれば良いのかな。

著者のあとがきに書かれた歴史区分における「現代」の括りに関しては私も疑問に感じていたので大いに共感しましたが、それが(会話としては出て来たのですが)物語にどのように反映されているかは読み取れなかったのは残念でした。

機会があればまた著者の作品を読もうと思います。

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テーマ : ミステリ
ジャンル : 小説・文学

tag : 小説ミステリドラマファンタジー

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